ビデオ価格大改定

ビデオ価格大改定 Alt-fetish.comはじまって以来の大事件である。Alt-fetish.comは10/29/2004に、取り扱っているMARQUIS社のVHSビデオ作品のうちいくつかを大幅に価格改定することを発表し、同時刻から新価格で販売している。発表内容当該表示をみていただくとして、ラインナップは下記のとおり。
ザ・ホワイト・ルーム・パート・3 10080円→3990円(60%OFF)
フェティッシュ・ドリーム・ガールズ 8400円→3990円(53%OFF)
ビザール・アート 3780円→1995円(47%OFF)
ラバー・カンパニー 10080円→5880円(42%OFF)
ナターシャ 10080円→5880円(42%OFF)
ハイヒール 8400円→5880円(30%OFF)
ラバー・ボンデージ 8400円→5880円(30%OFF)
ラバー・メイド・サービス 8400円→5880円(30%OFF)
 プレステも値下げする世の中で、MARQUISのビデオは発売以来値下げというのは一切なかった。それは旧作と言えども、その内容がすぐれて普遍的であること、買い手市場が極端に小さいこと、売り手は零細企業で価格維持政策が生命線であることなどが背景にあった。
 ところがここに来て、端倪すべからざる社会的変化が起こったわけである。ゴツゴツとした、無骨なプラスチックのテープの箱、そう、長年私たちのオーディオ製品の主役を務めてきたメディア、VHSがついに、世代交代でDVDにその地位を譲ったのである。
 DVD。何じゃそれと思ったが、今やVHSに勝ち目はない。手軽に、何度も録画できるという点ではまあ使い慣れているということでかろうじて便利さはある。しかしそれも、HDDレコーダーになれたユーザの前には無力だろう。
 薄さ、メディアの安さ、手軽さ、再生の利便性、スピード、音声画質、どれを取ってももはやVHSに勝ち目はない。そもそもこの狭いニッポンで、薄くて軽く、小さいということに勝る優位性はないのである。
 そんなわけで、MARQUISは当面、新作ムービーはVHSとDVD両方出していくらしいが、旧作についてはVHSは在庫終了次第終了、あとは売れ筋だけDVDで残すらしい。そして、最終的にはもちろん、新作はDVDのみとなる。
 そうした、そのとき歴史は動いた、くらいな大変革の嵐の中でもっとも巨大な変化、それは、旧作価格の驚くべき値下げである。たいがい、半額になってしまったのである。
 日本ではモザイクシーンの処理手間賃などのかねあいから、必ずしもドイツでの価格と比例しないが、3割4割あたりまえーみたいなことになってしまった。下品でイヤだが何しろ時代はDVDである。歴史の大変革の中での、旧作大幅値下げ。高すぎて手がでなかった人も、ぜひこれを機会にMARQUISビデオの世界をかいま見たほうがいい。ここまでラバーピチピチに美意識を持ち込んだ人は、監督のピーターをおいてほかに知らない。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com