フェティッシュモデル人名録、ドイツで刊行

 今日未明からAlt-fetish.comで発売開始した、フェティッシュモデルビジュアル人名録2006年版MARQUIS FETISH MODEL DIRECTORY 05/06。2003年に刊行されて以来二度目の刊行ということで、年刊化が決まった模様。内容は、94名(前号比4割り増し!)のフェティッシュクイーンたちが、パーソナルデータとともに、豊富な写真図版で紹介されている。ピーター(MARQUISの社長)撮影の写真だけではなく、さまざまな場所で、いろいろなカメラマンに撮影された写真が集められたまさに労作。すべてのモデルには、ウェブサイト、メールアドレス、髪の毛の色、目の色、身長、足のサイズ、婦人服サイズ、3サイズ、星座、好きな飲み物、好きな音楽、リファレンス、得意技、掲載メディアが表記されている。
 今日はいろいろと書きたい「時事ネタ」があるんだけれども、このブログがフェティッシュを冠している以上はそうも行かないので、この本の巻頭に載っているスタイリスト(女性)の言葉を日本語に訳して紹介しよう。向こうのフェティッシュシーンの現場で働く人のリアルな言葉である。それもこれも私はフェティッシュを愛しているし、このジャンルをとにかく深く耕して育てたいという志があるからだ。この道の先にヒルズは死ぬまであり得ないことは承知しているが、こういう地道な活動こそやはり事業でありビジネスだと思う(ホリエモンを反面教師として)。
「いまやたくさんの男性が、私の仕事は究極の夢の仕事だと思っているんじゃないかしら?だって私ほど、フェティッシュモデルと密に接近できる人はいないからよ。私はスタイリストとして、ピーターの撮影のときに、MARQUISスタジオにやってくるモデルにひっついてあれこれ世話をするからね。コルセットのヒモを締め上げ、ラテックス光沢剤を塗り、ヒールを履かせる。フツーの女の子と違うある共通点を、すべてのフェティッシュモデルは共有している。それは、フェティッシュなコスチュームをまとうときにもっとも彼女たちの自己満足感が高まり、美しく輝きを放つという点だ。服装が彼女たちフェティッシュモデルを、強い女性へと変身させる。エロさというのはとりわけ外観が重視された場合、もっぱら女性性に根ざしている。そして特にフェティッシュモデルたちは見た目を第一優先する。私はここ8年のあいだにフェティッシュシーンがどんどん大きくなってくるのを見てきた。次々に素晴らしいモデルが出てきて、フェティッシュモデルの層もどんどん厚く充実してきた。それにこんなに私が嫉妬の対象になるなんて思っても見なかった。
何人かの女の子はフェティッシュショーに誘い合って一緒に参加したり、また撮影に友達の子を連れてきたりしている。大規模なフェティッシュショーのバックステージはいつもてんてこ舞いの修羅場だ。そこではお互いの助け合いが重要になってくる。ショーがあれば、ホテルや飛行機でほかのモデルとすぐに知り合いになる。同じフライトを予約したり、ホテルの部屋を一緒に取ったりすることで、新人はあっという間にフェティッシュモデルの仲間入りを果たす。これって最高に素晴らしいことなんじゃない?
今回のフェティッシュモデルディレクトリは前号に比べて3倍厚くなった。新人からセレブ級まで、あらゆるレヴェルのフェティッシュモデルが満載。言い替えれば、読者が誰であろうと、必要なものがすべてこの一冊に詰まっている。たとえば、フェティッシュモデルにとっては、友人を見つけたり、互いの友情をさらに強固なものにすることができる。カメラマンなら、新人を発掘することができる。そして、もしあなたが誰か特定のフェティッシュモデルのファンであるならば、毎年出るフェティッシュモデルディレクトリーに、大好きな彼女の新しい側面を発見できるに違いない。
 さて。新しいディレクトリーに完成の文字はない。MARQUISの次のフェティッシュモデルディレクトリプロジェクトに関する噂はすでに街中で聞かれる。少なくともこのエリアでは、まだまだ女の子は話し好きだからね。好都合なことに! すでに次号へのエントリーが入り始めている。さあ、次の号で新しくこのフェティッシュ美女軍団に仲間入りするのは、どのコかな!」
 さて、毎度いうことだが、この通り海外ではフェティッシュモデルというジャンルが完全に確立されているということだ。まったくもってうらやましい、ヨーロッパ人が。翻って日本はどうかというと、まずメジャー感のある美女は一切この手のコスチュームを着ようとしない。フェティッシュコスチュームを着るのは、最後の手段と思っているかのようである。たまに新潮社とか文藝春秋あたりが勘違いした「ボンデージ」で使うことはあるにせよである。フェティッシュコスチュームを、ヨーロッパ美人のように着こなすのは、日本人には無理とばかりのあきらめムードがただよっている気がする。しかしそうだろうか? いまのようにメーク技術が進化している日本では、そこそこ若くて目鼻立ちがついていれば、この衣装を着ることでそれなりの商材に自らを仕立て上げられるのではないだろうか? しかも衣装とメークで匿名性も獲得できよう。いやーがんばって欲しいですなあ。自分が美しいと気がついた人はまずフェティッシュジャンルに目を向けて欲しいし、あと売り出し方にしても事務所にはいって既存メディアに行くのじゃなく、もっとアクティブに自分で切り開いて欲しい。フェチ専業で売り出す「ポスト」はコト日本ではいくらでもある気がする。あーもったいない。
市川哲也
ALT-FETISH.com
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