麻薬、セックスの代替物

人間は大脳新皮質を持ってからというもの、数千年の長きにわたって、麻薬やセックス以外の快感をいかに作り出し、味わうかを研究してきた。
麻薬の問題点:犯罪。常習性。頭が壊れて廃人。つまり高リスク。だんだん効かなくなる。
セックスの問題点:妊娠。射精と同時にゼロに。パートナーの必要性。セックスに起因して発生する重い責任負担。性病。エイズ。
そして、SMやボンデージがうまれた。これらは歴史的に見てまだ浅いと思う。たぶんルネサンス期ぐらいからだろうから、せいぜい4~500年といったところか。
漫画←ゲーム
映画←テレビ
馬車←車
ワープロ←パソコン
セックスや麻薬←ボンデージ、SM
このように、何かが何かに取って代わられる事態は多い。新しいものを「代替物」という。
代替物が登場するのはテクノロジーの発明によるところが大きい。ボンデージも、ゴムやガスマスクといった「製品」が地球規模で発達した物流システムによって各変態のもとへと運ばれる。
ところで話は変わるけれども、ボンデージってなんで気持ちがいいというか、あんなに興奮するんだろう?
筆者はM体質で、ボンデージの格好をしたうえで、無理矢理やらされたり、殴られたり(無理矢理犯したり殴ったりするよりは)が、いい。
ACで子供を強く抱きしめてあげてください、という虐待防止のテレビCMがある。ボンデージの格好をすると、衣服に抱きしめられているような感覚がある。体を動かすと、締めてあるところが意識されてそれがいい。
身体の動きをギューッときつく締め付けて拘束する、それが快楽につながる。この発見は偉大だ。この偉大な発展は、今日、セックスや麻薬に代わる快楽発生プレイのボンデージとして独自のポジションを拡大しつつあると思う。