女性フェティシストインタビュー

日々のラバープレイ姿を人に見てもらいたいという願い。いま、かつてなく安全で廉価に、簡単に実現できるようになっている。ブログ(&デジカメ)があるからだ。ラバ丸さんから写真をいただき(投稿欄にUP)かたがた、彼がはじめたというブログも拝見した。
 前回も書いたけれども、ラバーフェティシストは長い時間、雑多なビザール体験が個人の内面に「沈殿」していくことによって完成する。しかも、ビザール体験は個人個人が接触したメディアの内容によってさまざまに異なるから、必ずしもラバーフェティシストになるとは限らない(「残念なことに」ストッキングフェチとか、タイツフェチになってしまう人たちも多い)。だからラバーフェティシストの完成は、奇跡のようなものである。もっとすごい奇跡は、ラバーフェティシスト同士が日常生活のなかで「偶然知り合う」ことだろう。ラバーフェティストとの出会いは、同じラバーフェチにとって大変重要でありがたく、つねに望むことである。
 まわりの家族や知人に較べ、ラバーフェチはあまりにもその変態ぶりが際立っているから、そもそもいるのかどうかすら不安になることがある。そうした中で、ブログで自分のラバー装を公開するというのはほかのひとの灯台のような役割を果たす意義がある。ラバ丸さんの他にもラバーフェティシストですごい人はいっぱいいるけれど、やはり全体の数が少ない。そうした中でALT-FETISH.comが非力ながらラバーフェティシストたちの「ハブ」のような役割を果たせればと期待している(という趣旨でやってるにしては結構重くて貧弱な投稿ページで恐縮)
 今日は以前投稿してくれたeさんへのインタビューを掲載したい。(同内容はALT-FETISH.comお客様の声投稿ページにも掲載)
AF:最近は増えてきたとはいうものの、ヨーロッパにくらべて女性のフェティシストはたいへん稀少です。e様はいつくらいから、フェティシズム、とりわけキャットスーツのように黒くて身体のラインがピッタリ出るファッションを好きになりましたか?
e:女性はみんな好きだと思います。子供の時テレビで見たキャッツアイの影響でしょうか。セクシーでカッコよくって憧れてしまいます。
AF:また、プレイというと、写真を撮ったりというのはもちろんですが、パートナー(異性)との直接的な交渉も含んでいるんでしょうか? もし差し支えなければどのようなプレイが好きなのかを教えていただければ幸いです。また、どうしてそうしたプレイが好きになったのか、発見の時期なども教えていただければ幸いです。
e:コスチュームを着て気持ちが切り替わる瞬間に興奮します。心が開放していくのが分かります。最近好きなプレイは顔面縛りでしょうか。あと犬ごっこ。2年くらい前からショウやイベントに行くようになりあっちの世界に傾いてきました。もちろん好きも嫌いもあります。もともとはシュールレアリスムの作家の影響が大きいと思います。
AF:また、当初、こうしたファッショをすることに抵抗はありましたか。その抵抗を克服してポジティブにとらえるにはどのような工夫をしましたか? 今後、ご自分のフェティッシュな趣味や楽しみ方が、どういった既存の性的ジャンルに発展しうると思いますか(SM、ボンデージ、など)。
e:インターネットや洋書でよく見ていて好きだったので抵抗はまったくありません。このようなファッションをすることについて抵抗を持つ気持ちは分かりますが今着なかったらもう一生着ることはないと思います。結果、嫌な思いをしたり飽きてしまっても行動に起こすことで、次にやりたいことが自然と見えてきて前に進めます。これはすべての事柄にいえることだと思います。ハロウィンで友達とバニーガールの格好をして遊びに行って寒かったけどハマッてしまいました。六本木で歩いているとみんな声を掛けてきます。楽しいです。渋谷では冷たかった。お巡りさんに注意されました。先進国日本に生まれたのはラッキーなことです。好きなことを出来る環境の中で好きなことをしないのは勿体無いです。
AF:ただし、もっぱら着て楽しむことのみを目的としており、性的な興奮とこの手のファッションが無関係である場合は、その旨教えてください。
e:もちろん衣装によって性的に興奮したりもしますがどちらかと言うとナルシスト的な美しさを追求したい欲求があります。SMやボンテージなどのジャンルに捉われず自分から自然に生まれた世界を追求したいです。常識外れなことにはそれなりにリスクもあるので傷つきながらも経験として乗り越えていかないと負けちゃうなと感じます。
───eさん、ありがとうございました。ALT-FETISH.comではこれからも、女性のフェティッシュプレイについての情報を広くサイトで公開し、より多くの女性のフェティシストの拡がりをめざしていきたいと思います。
市川哲也
ALT-FETISH.com
info@alt-fetish.com

ラバーフェチはつくるものではなく発見するもの 

女性のお客様、ゆいさんから、メールをいただいた。興味深く、感銘を受ける内容なのでご本人の承諾を得て転載したい。
「初めてalt-fetishさんでオリジナルキャットスーツを買ったのはもう3年ほど前のことだと思います。それからはガスマスク、ハーネスとどんどんアイテムが増え、今では自分でも満足できるくらいにそろえることが出来ました。
 1年前から実家から離れて一人暮らしをはじめました。今まで家のものがいない間こっそりと着ていたラバーが自由に着られるようになり、ほぼ毎週着るようになりました。そしてとうとうラバーのキャットスーツを注文し、それが5月の頭に届く予定です。
 私がフェチになったきっかけは「できるかな」という教育番組だと思っています。その回は「えのぐで遊ぼう」みたいなコンセプトで、のっぽさんが水着で絵の具と小麦粉をといたモノを体に浴びながら絵を描くみたいな内容でした。幼い私はなぜかその回に興奮し、何度も何度もそのビデオを見ました。
 それがどのようにラバーに変遷したのかは分かりませんが、いまではラバーは無くてはならないものになっています。
 たまに自分が変態であるということにハタと気づき、自分が嫌になることもありますがいまだにゴムの快感におぼれる変態から抜け出せずにいます。休みの日になるとキャットスーツを身につけ、ガスマスクにハーネスなど全てをつけてその感触を楽しんでいます。鏡の前でいやらしいポーズをしてみたり、電話でご主人様にいやらしい声を聞いてもらうことが何よりも幸せです。
 一つラバーを着る理由を挙げるとするなら、それは自分の中の不安を和らげる為です。自分では意識せずに「着たい」と思ったときに着ているのですが、後から思い返してみるとその時期は精神的に不安定な時期であることが多いのです。ぴったりとしたものに包まれることで安息を得ようとしているのだと思います。
 皆さんのようにフェチな文章を書くことは出来ませんでしたが、これが今の正直な気持ちです。altさんが会ったからこそフェチというものを理解できたし、その世界にいることが出来ていると思います。これからも覗いてみたいと思いますので、頑張ってください。」
 私は、ラバーフェティシストとしては、ふだんひとりでラバーを着る以外は他の人との接触もなくまったく孤独なので、こうしたメールが来ると「ああ、リアルにいるんだな」という実感が湧いてきて興奮する。やはり自分ひとりではないんだということが分かるというのはラバーフェチにとってとても癒しになるし、励みになるもの。
 ゆいさんは精神的に不安定なときに着るというけれども、ラバーを着るのが癒しになっているようだ。それを発表することで他の人の癒しにもつながるのだから、たいへん素晴らしいと思う。私の場合は一定期間(3週間くらい)着ないと内面から「着たい着たい」という欲求が湧いてきて、打ち消すことができなくなる。着たい欲求に負けて、着るという感じだ。ゆいさんは「休みの日になるとキャットスーツを身につけ、ガスマスクにハーネスなど全てをつけてその感触を楽しんで」いらっしゃる。ラバーとのゆったりとした、至極のひとときを過ごしていることだろう。ラバーを着て身体を変化させ、その姿を皮膚感覚とともに楽しむというのが長続きするラバーとの付き合いかもしれない。
 ところで、ALT-FETISH.comの投稿ページにはあたらしく、Ariesさんからいただいた投稿写真も新規に掲載しているので、ぜひご覧あれ。
 ラバーフェティシストは、「ハイ、あなたラバーフェティシストに今日からなってね」と言って作れるものではない。ラバーフェティシストになってもらいたいと思っても、なってくれない。ひとは、幼少期から長い時間かけてさまざまなメディアに触れ、妄想を育み、変態行為の実践を重ねることにより、はじめてラバーフェティシストになることができる。ラバーフェティシストとは、つくるものではなく、発見するもの(出会うもの)。ALT-FETISH.com訪問者数は毎日350人、ブログの読者は200人いる。ALT-FETISH.comの新規購入者はゆっくりとしたペースではあるが確実に増え続けている。そうはいっても非常に少ない。
 私は、すべてのラバーフェティシストのみなさんに、カミングアウトをオススメしている。カミングアウトといっても、何もラバーフェティシストではないまわりの家族や知人に趣味を明かすことでは決してない。ALT-FETISH.comを通じて、ハンドルネームを使い、同じラバーフェティシストに自分のことを表現するのが私の言うカミングアウト。ひとりでも多くの同じラバーフェティシストと出会うことで私たちはとても癒される。カミングアウトすることにはとても価値がある。カミングアウトという行為自体が、前向きで、肯定的だし、内容は他の人のヒントになるから。
市川哲也
ALT-FETISH.com
info@alt-fetish.com
↑カミングアウトはこちらから。幼少期の体験、好きで影響を受けたメディア、プレイ方法など。

女性がフェティシストになるきっかけとは

 ラバーフェティッシュコスチューム輸入販売オンラインサイトALT-FETISH.com。創業からまもなく丸5年を迎えようとしている。当初は珍しかった女性のユーザーも、いまでは当たり前に利用するようになっている。
 女性ユーザと男性ユーザの違いは、女性ユーザのほうがこのフェティシズムへの思いが強いということだ。男の場合、見て興奮、こすってすっきりハイ終わりの繰り返しなので、フェティッシュへの思いが日頃から増大するということはあまりないのかもしれない。それに較べ、女性は着るまでの物語展開や、着てからの時間の過ごし方をじっくり味わう。その間にフェティシズムへの思いを深くする。
 女性がそのようなフェティッシュプレイに耽溺する様子は、次のに作品にくわしい。
 ボンデージガールはひとりの女性がボンデージファッションで決めて、身体が次第に息苦しくなっていく様子を楽しむ。透明なマスクが結露し、息苦しそうに身もだえする。
 もう一作はメガブーブス。巨乳の赤毛の美女が、ナルシスティックに鏡の前で何度もポーズを取って、最後はゆっくりとオナニーし、果てる。
 これらに作品に登場する女性はラバーフェティシストの典型としてみることができる。焦燥感と怒濤のような興奮に押し流される男性と違い、ラバーのトータルエンクロージャーの強烈なボンデージの中で、意識を自由にたゆたわせる流儀がそこにはある。反省をこめて。私は男なので。
 ある女性の読者がアンケートに寄せてくれた回答はたいへん興味深いものがあった。普通の女性がどのようなきっかけでラバーフェティシストになっていくのかが短い文章の中でリアルに表されている。
(フェティシストになるきっかけになったのは)「某バンドのギターの人です。ボンデージアート/ファッションには高校生時代から憧れていました。最初はただ単に「素敵な御洋服」的な憧れでした。当時憧れていた女性が可愛いボンデージファッションで可愛い歌をうたっていたので憧れていました。ガスマスク+全身ラバーでぎちぎちの男性はただ単に怖い感じだったのですが↑の人(=バンドのギターの人)がガスマスク、全頭マスク、キャットスーツでステージに立ったのをみて何かスイッチが入りました。尊敬して、神様のように、アイドルのように、王子様のように思っている人がこの姿で現れて、怖いのと、大好きなのとで強烈に魅了されました。それ以来、中身がこの人ではなく(この人は飽くまで「神様」なので性的対象にはできない)、なおかつこの人と背格好が似ていてガスマスクとキャットスーツ姿の男性を見ると興奮するようになってしまいました。」
 憧れの存在が突然キャットスーツ姿ので顕れる。女性にとっての憧れの存在は当然性的対象でもある。それが、ラバーを着て現れたことで、性的対象がラバーキャットスーツにまで広がる。以後、着ている人が誰であれ(何となく憧れの存在の雰囲気を承継していることが必要だが)、キャットスーツを着ているのを見るだけで興奮するようになってしまったというのだ。
 おそらくこの女性が自分で着ても興奮するようになるまでに、そう時間はかからないと思う。まだそこまで入っておらず、ラバー製品もそんなに持っているわけではないが、ひとつ買うごとに、ラバーの魅力にとりつかれることだろう。
 なんといっても私も最初は自分がこんなになるなんて思いもよらなかった。その「こんなに」というのは、私の最近のラバーマスターベーションの最新バージョンの姿なのだが、それはまた今度写真でアップするとして、どんどん変態になっていくのだ。ラバーはほんと、なんでもありみたいな気分になってくるのが怖い。自分の理性が外れて、なんでももうやっちゃえみたいな。やればやるほど興奮するから始末が悪い。
 さて、この女性は、どのようなフェティッシュプレイを今後してみたいか、という質問にこう答えている。(バンドのギターの)人と同じ格好をして(つまりガスマスクとキャットスーツ姿で)ぶらぶら歩き回ってみたい───。
 ぜひそうしてほしい。私もしたい。
 ラバーを着るのは、完全に日常生活から断絶された貴重な時間である。それだけに準備とか後片付けとか、人払い(場所の確保)とかいろいろハードルも高い。すぐ簡単に、いつもできないので、「次はラバーをきて、こんなことをしよう」と想像をめぐらすのもいとをかし。
 アンケートに答えてくれた女性はこのブログを読んでいるらしいので、また感想やら、自分のラバー体験をぜひ寄せていただきたいと思っている。その他、女性の読者のみなさん、写真を撮って送っていただければ幸いだ。最近ではeさんがオリジナルキャットスーツ姿のかっこいいCGふう作品をつくってくれた。
市川哲也
ALT-FETISH.com
info@alt-fetish.com

デザインとビザール 

「デザインとは本来、機能のことだよ」と言ったのは、かのアップルの創始者、スティーブ・ジョブス。いま出品しているマスクを企画制作した私としては、非常に胸に突き刺さる言葉というか、重い言葉。
 ボンデージマスクは、まずは機能であることは論を待たない。しかしながら、かぶった格好が??では、機能がその役割を成就することができない。その昔、母ちゃんの合皮製の買い物袋に穴を開けてかぶっていた中学生の私がいた(ボンデージプレイのつもり)。しかし縫い目にグリーンのぴらぴら(フリルっぽい飾り)が付いていて、をかしすぎて、そのせいでどうしてもチンポのタチは50%くらいにとどまるのだった。たしかに革っぽい匂いがするし、息苦しくボンデージの雰囲気はあるのだが、デザインがあまりにもひどかった。
 今回出品しているものは、袋にくらべればもちろん月とすっぽんなのだが、若い皮革職人との打ち合わせは永遠に続くように思われた。試作するごとに数万円なくなっていく。これは出来上がる前に破産すると思った。
 そういうわけで、デザイン的な妥協が最後までできずにいたがためにこのボンデージマスクはお蔵入りとなった。しかし、ボンデージマスクをつくる以上、その機能を最大限に生かすためには、私は、デザイン面で妥協したくなかった。その点で、この「一定の水準には達した」試作品は、あくまで完成品ではない。そこに至る途中のどこかである。
 JR中央線・国分寺駅のドトールコーヒーで、広いコンコースを歩いていく人たちをぼんやり眺めやる。BoAとかいう歌手が歌う、清涼飲料水のコマーシャルソングのような曲が静かに流れてくる。私の左隣に座っているのは美容技術という本を一生懸命勉強している美容師の卵で、反対側は、白髪のオッサン。小さな辞書を引きながら、無心になって洋書を読んでいる。私はその真ん中に座り、はたしてこの場所の周囲何メートルまで拡げれば、ひとりのラバーフェティシストがいるのだろうかと思った。3キロくらいか。10キロか。直径10キロの穴の真ん中にラバーフェティシストの私がポツーンと座っている、いい感じの孤独感が湧いてくる。NHKスペシャルとかでよくやる、大地創造のCGで、地球表面にいくつもの隕石が落ち、クレーターをつくる映像が頭をよぎる。隕石ひとつひとつはたがいに大きく離れて落ちる。ラバーフェティシストもそのくらいユニークな、たがいに遠い距離を隔てた存在に違いない。
 私の中に潜むラバーキャットへのフェティシズムが、この映画のせいでまた暴れ出した。
本革製ボンデージマスク出品中。終了は16日(日)夜です。
市川哲也
ALT-FETISH.com
info@alt-fetish.com

本革製ボンデージマスク出品す

 ボンデージマスクというともともと革製というイメージがある。いちばんこの手のマスクで強烈な印象なのは、なんかの映画で顔に黒い革のマスクをはめられた男が鉄の網の中に入れられているシーン。外国映画なのだが、自分が普段している変態ファッションそのもののキャラがいかにも「超ヤバイイカレ野郎」の象徴として描かれているのが何となくつらかった。イカレ変態野郎を描写するのに手っ取り早くレザーマスクかぶせた監督(だか脚本家だか、犯人は不明)の陳腐さ、拙速を恨んだ。ただ頭にレザーというのは、かなりやばく、ビザールな雰囲気は大いに盛り上がったのは間違いない。
 今日はヤフーオークションに、満を持して、出品したものがある。制作から2年以上の熟成を経て、本革製ボンデージマスクをついに出した。
 このマスクのポイントは、従来にない本革製であること、そして、キャシャーンふうのかっこいいアタッチャブルマスクが付いていることだ。アタッチャブルマスクは頬についているバックルで留めるんだが。
 私はこのマスクをぜひALT-FETISH.comで売ろう思ったのだが、結局「こんなもの数万円も出して買うヤツはおそらく世の中にはいまい」という弱気、仕入れ上の制約、価格面での破綻など不幸が重なりお蔵入りとなった。試作品は5点におよんだが、いまヤフオクに出しているのは一定の完成度に達した2点。
 開始価格8000円のほうは、1万円のよりも当然前のバージョン。1万円のバージョンは、革の表面に特殊な加工を施してつやを出している。また首締めベルト(アゴベルト)が付いていてさらなる拘束感を味わえる。口も「しからしか」ということで、あいていない。
 ラバーフェチにはMが多く、私ももちろんMで、味わいたい被虐行為に「窒息」というのがある。そういう観点から口の穴は不要だと思って、最終バージョン(1万円スタートのほう)では口の穴はやめたのだった。
 今日出品したのだが、いろいろと「もっとこうしたほうが」というのはある。たとえば目のかたちとか。なんかカラスみたいになっている。あと、顔面に沿わせるラインがどうしても出せなかった。横から見たところの写真を見れば分かるだろう。やはりこのへんはラバーの立体成形ものにはかなわない。というか、ラバーにはかなうはずもない。
 このマスクはあくまでボンデージ、拘束感を味わうためのもので、ラバーをかぶった上から着用するのが望ましい。ただ、サイズが小さめなので、頭周56センチより大きい方のご入札はご遠慮ください。
 ところで、試作品をつくるのにかかったコストだけれども、なんとふたつとも3万5000円もかかっている。高すぎるが、縫い目とかかなりしっかりしていて、簡単に壊れるものでもなく、そのへんは職人のたしかな腕による逸品だ。有名人なども多数、十万円以上払ってオーダーでパンツやジャケットをつくっている、知る人ぞ知る店だ。「あの、じつはSM用のマスクを作ってもらいたいんですが」と切り出した私の心境、分かるだろうか? いかついレザー職人のにいちゃん、見た目とは裏腹に、とても誠実で親切だった。
 そんな思い出深い、そして世界でたったひとつしかないこのマスク。かぶったのは私、市川哲也ひとりで、サイズフィッティングや撮影のためのほんのわずかな時間だけ。保存状態も良好でカビもないです。
本革製ボンデージマスク出品中。終了は16日(日)夜です。
市川哲也
ALT-FETISH.com
info@alt-fetish.com

MARQUIS、HRM最新号発売

 MARQUIS37号ヘヴィーラバーマガジン19号、ようやく発売となりました。本日は昨日のHRM巻頭言に続いて、MARQUIS37の巻頭言をダメ訳。ただし、MARQUISはピーターではなくサンドラという女性の編集者が書いている。
「エディター巻頭言───一般に共通した考えには真っ向から対立するかもしれないけれども、性別はフェティッシュシーンに長く受け入れられてきた。一般に思われているのと違い、フェティッシュプレイをパートナーとする羽目になった女性の多くは、けっして気の毒な犠牲者ではない。こんにち、女性はむしろこのジャンルにおいて主役の座を射止めてきている。彼女たちは自分たちの性癖をどんどんオープンにして、生い立ちや趣味をオープンにすることをためらわなくなっている。カメラマンのグレース・ローやデザイナーのクリスティーナ・キッツィスが先駆者として数えられる。20年以上前から彼女たちはフェティッシュシーンの最前線でそういうふうに思われてきた。今号は、フェティッシュカルチャーがマイノリティーからマジョリティーへと変貌を遂げた典型的な例といえそうだ。
 よくご存じのとおり、スウェイやビアンカ・ビショップ、スージー・ロレーヌら素晴らしい女性モデルが、圧倒的な美しさでフェティッシュな夢の世界を現出した。彼女たちは、女性デザイナーの手によるフェティッシュクローズを身にまとい、女性カメラマンによって作品化された。
 今号の48ページからの記事では、精神分析医のリー・セオドラ・フォン・ブリルによってあなたが自分のフェティシズムともっともよく共生するその最良の方法が解明されている。ぜひ読んで欲しい。この雑誌もまた長いあいだにわたり女性のフェティシストに注目し続けてきたし、ここから何人もの主体的なフェティッシュモデルも登場した。
 だから私は、自称フェミニストのいう「フェティッシュシーンでは女性は抑圧されている」という言葉にはうんざりする。むしろ女性が男性と平等に扱われるのは、フェティッシュワールドの中よりも普通の世間一般(特に中産階級)の中においての方がよほど難しい。いずれにしても、女性が抑圧されている世間一般の状況を変えられるのは私たちひとりひとりの内面の努力にほかならない。
 2006年の幕開けからすでに数週間。最初のビッグイベントが近づいている。もちろん私たちMARQUISのスタッフはすべてのイベント会場に足を運ぶことはできない。けれどもできるだけたくさんのイベントを紙面で紹介したいと思う。だから、イベントオーガナイザーのみなさんにはくれぐれも、ベストなタイミングで私たちに情報の提供をお願いしたい。同じことは、デザイナー、カメラマン、作家についてもいえる。せっかくの作品やイベントが世に出ても、広く一般に告知されずに消えてしまうなんて最悪だから。忘れちゃいけない、最強のトレンドセッターであり、情報提供者はもちろんみなさん、MARQUISのリーダーズ。MARQUISはあなたのためにあります。ぜひ、教えて。私たちの雑誌MARQUISで取り上げて欲しい特集、見たい写真や記事、人物のことを。何がピンときているか、あなたにとって大切なものなのに私たちがフォローし切れていないものについて。
 ところで、ついに決定。MARQUISは年4回の発行から、一回増えて、年5回の発行になった。いま進行中のプロジェクトは、フェティッシュアカデミー4、メガブーブス2。そういうわけで、これからもMARQUISをよろしく、あとこの37号を思い切り楽しんで。(サンドラ)」
 女性がフェティシズムのパワーによってますます力を得てきているという全世界的な潮流が起こっているという。実際、グッタリした男をひきつれてパーティーで元気なのは女性たち。思い思いのコスチュームに身を包んで、競い合っている。けっこうなこと。
 ところで文中言及されたスウェイちゃんは超かわいい。
市川哲也
ALT-FETISH.com
info@alt-fetish.com

ヘビーラバーマガジン19号

 まもなくヘヴィーラバーマガジンの最新号(19号)売り出し(マーキス37も同時発売予定)。ラバーフェティッシュ界にこの人あり、ドイツのMARQUIS社社長にしてヘビーラバーマガジン、マーキス発行人、またラバーフェティッシュムービーの数々では監督を手がけるピーターWツェルニヒ(奥さんは現役子持ちラバーフェティッシュモデルのビアンカさん)の巻頭言から。
「いやーすごい、いまやあらゆる対象がフェティッシュになるんだ。グーグルでちょっとググってみれば分かるよ。「ボブ・カット」フェチだって。信じられない。あと、コスプレって知ってる? コスチュームを着てセックスするみたいに聞こえるけど。そうじゃないよ。
 世界を見回すと全貌把握なんて不可能なくらいフェチはカラフルでエキサイティングになってきた。ここにこうして座っているあいだにも新しいフェティシズムが生まれてきているんだ。誰かがあるフェチをはじめるとすぐフォロワーが出て、あっという間にひとつのグループを形成する。バキュームベッドフェチの連中みたいにね。
 まあそうはいってもフェチの王道はなんといってもラバー(ラテックス)だよ。伝統では他にかなうものはない。フェティッシュテーマにおいて支配的な地位にあるのがラバーフェティシズムなんだ。その証拠に、フェティッシュイベントといえばラバーフェティシストの独壇場だよ。彼らの手の込んだ衣装がショーのメインを飾っている、それは欠かせない要素になっている。マスコミの連中は判で押したように「レザーフェチ」とかいってるけど、レザーフェチというジャンルは実際はあまり重要ではなくなってきている。レザーパンツなんてはいてイベントいった日には、ドレスコードチェックではねられるのがオチだよ。トップイベントではみんな衣装にすごい気を遣っているからね。みんなかっこよく見られたいから、とてつもない労力をかけてるんだ。
 ところで、heavyrubber.comが全面リニューアルしたよ。ウェブ担当のミヒャエルが数週間かけてかっこいいのをつくってくれた。最近はいくらでも素人がウェブでフェチな写真を発表しているけど、やっぱりうちみたいに金と労力をかけないとチープなのしかできないよ。もちろん中には、本物のフェティシストが、金と時間をつぎ込んですごいいいのをつくっているサイトも増えている。たとえば今号でフューチャーしているrubberclinicなんかそのいい例だ。」
 というわけで、フェチなシーンへのピーターのきついお言葉。top eventという言葉が出てくるが、フェチイベントといってもヨーロッパではそれこそピンキリのようである。彼が言うトップイベントは具体的にはthe Fetish Evolution weekend in Essen、 the German Fetish Ball in Berlin、the Rubber Ball in Londonのようである。日本からもお出かけの際は衣装に十分気をつけよう。間違ってもレザーパンツだけは履かないように!
ダメ訳者:市川哲也
ALT-FETISH.com
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