女性は変態がなぜ嫌いか

 女性は普通、スポーツマンやら、キムタクは好きだけれども、変態は嫌いである。
 なぜ嫌いなんだろう。ここでいう女性とは、普通の女性のことで、Alt-fetish.comのお客さんとか、読者の方で女性の方は含まない。そういう方たちはこちら側の人つまり、普通の女性に嫌煙される、変態に属する女性である。女性にも変態はいる。
 さて、普通の女性の定義はその辺にして、なぜ変態が嫌いなのか。
 いちばんの理由は「変なことをされそう」だからではないか。下手したら、殺されるとか。つまり怖いのである。
 女性が、変態を危険なものとして避けるには、理由がある。変態とか、危ないもの、リスクのあるものを遠ざけて、安全を確保した上で、彼女たちは幸せになろうと頑張っている。彼女たちの幸せ実現のためには、平和は欠かせない。そして、そうした平和な世界、安定した暮らしにすっかり満足しているのが、もっとも変態を嫌うタイプの女性だ。
「変態?いらんわそんなもん」
 まるで変態は、ゴキブリのような扱われ方である。市川哲也が日頃語るようなコトには一切関心がない。
 変態を嫌うのはいいのだが、変態はわれわれ人間にとってじつは、健康生命体としての営みを潤滑に進めるうえで欠かせない行為である。変態から変態を取ったら、私らはどうかなってしまう。
 変態はたいてい、紳士である。
 ここがポイントだ。紳士でいるには、いろんなストレスが伴う。変態行為をしてストレスを発散しないと、気が狂っちゃうほどだ。変態行為はガス抜き行為なのだ。
 では、変態以外の方法でストレスを発散する場合はどうか。飲酒。喫煙。賭博。スポーツ。風俗。これらのなかには、「適度」を超えると深刻なことになるものがある。飲酒はアルコール中毒になるし、ほかのことについてはやればやるほど金がかかり、家計破綻をもたらす。
 奥さんに隠れて、こっそり変態行為をするくらい、いやがらないで欲しいと思う。そもそも、女性が幸せ=外で働くダンナが家計の収入を担うというパターンが多い。ダンナが無職になったりしたら、変態を嫌うときのような目で、ダンナを叱責するはずだ。そんなんでいいんか。
 変態の男性を嫌がるのは、じつは最終的に女性の利益にはならない。妻の幸福を支える夫を、知らぬ間に虐使(善意や能力差にかこつけて、自らの不足を補う行為を要求すること)していないか。そんな夫が廃人になってしまったらどうするのか。その前に、ダンナは甲斐甲斐しくも、変態行為で何とか自らの健康を保っているのだ。軽い変態行為程度ですんでいるのなら、各種依存症や病気、犯罪に陥ることは当面ないだろう。
 変態ダンナがたまに変態行為でガス抜きをすることについて、これからも見て見ぬ振りをしてもらいたい。もちろん協力するというのならば、その夫婦関係は変態を介在しない普通の夫婦以上の強い絆が得られる。これほどすばらしいことはない。エ、それって最悪の夫婦だって? それはふたりだけのあいだのこと、大目に見てあげよう。
 ちなみにこんな変態がいたらいいなーという意味で、「砂」という漫画家が描く漫画が密かに評価されている。
 Alt-fetish.com系のフェティシストならばけっこう好きだろう(筆者はかなり好き)から、ここで入手可能な2作品を紹介しておく。
フェミニズムセックスマシーン
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Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com

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