オペラ座の怪人待望の映画化

 ラバー・レザー・PVCの黒いツルピカに惹かれ続けて早20年。Alt-fetish.comのブログ、市川哲也のフェティッシュ・ジャーナル、やってます。
 さて、今日は「オペラ座の怪人」(アンドリュー・ロイド=ウェーバー脚本・演出・制作、ガストン・ルルー原作)という映画について。2005/1/29から全国東宝洋画系の劇場で一斉に公開されるこの映画、まずは予告編のクリップから。
 筆者が変態の萌芽をわずかに感じながらもまだ初々しかった16歳、そう、高校1年が終わるころにこの作品に出会った。劇団四季がヨーロッパから持ってきたミュージカルである。
 最初は、テレビCMのあのおなじみのジャーン、ザザザザザーというオーバーチュアにピンときて、CDのサントラを買い求めてその曲調のすばらしさに驚愕した。そこから、私のこの作品への、生涯を捧げるといってもいい傾倒がはじまる(言い過ぎ)。
 映画の宣伝コピーに、アンドリュー・ロイド=ウエーバーが現代のモーツアルトといっているが、それは決して誇張ではない(私は大のモーツアルト好き)。少なくともこの作品を見る限りそれは正しい。全編において、素晴らしい楽曲のオンパレード。それが、絢爛豪華でスペクタクルな舞台装置、妖しげなパリ・オペラ座のムードと相まって、私に圧倒的な感動をもたらすのだ。
 私のオペラ座の怪人への投資は次のようになっており、ほかのエンタメへの消費とは群を抜いている。
・劇団四季のオペラ座の怪人を15回は観劇
・カナダで英語版を観劇
・パンフレットや英語版の豪華本も熟読
・CDは劇団四季のと英語版のを100回以上熟聴
・原作の日本語訳を読んだ(けっこう厚い)
・高校の文化祭で上演を画策したものの挫折
 オペラ座の怪人のいいところ。それはまずなんといっても音楽のすばらしさだ。じつはこの作曲家自身、自分の作曲したなかでもっとも素晴らしいのがこのオペラ座の怪人だと認めている。天才が作ったなかでもっとも素晴らしい曲なのである。
 この音楽、一度聞いたら耳からはなれないくらいの訴求力のある旋律が盛りだくさん。この映画化により若いオペラ座の怪人マニアがこれからもどんどん増えるに違いない。
 また、ミュージカル版では、かつてないほどの凝った舞台装置も話題となった。巨大なシャンデリアが、舞台中央から、天井までグワーンと持ち上がっていく様。その背景では、いくつもの重厚な緞帳が上昇していく。舞台の枠を覆っていたボロ切れが花火とともに剥がれて、美しい天使の装飾が現れる。
 映画版は、ミュージカル版そのまんまの構成、音楽だが、舞台装置の部分はさすが映画。さらなるリアルさと迫力を持って迫ってくる。それはクリップを見て確認したが、もう鳥肌ものだ。
 私にとっては青春そのものだったオペラ座の怪人。私の青春期、いつもあのオーバーチュアが流れていたし、パリ・オペラ座の地下に住む怪人は、変態の私そのものでもあった。パリオペラ座の地下という、人目に触れないところにいながら、彼はパリ・オペラ座のすべてを支配していた。彼は私の憧れであった。
 さらにいうと、彼は顔面がただれた奇形であり、それをマスクで隠している。そうした二面性がこの作品の「コク」を深めているし、変態の私がよく共感できる所以でもある。
 そうした青春のときから十年以上経過した今年、感動のあの舞台が映画化される。これほどうれしく、ワクワクしたことはほかにないのではなかろうか。
 さあ、ぜひみなさんも、この甘美な音楽体験、オペラ座の怪人を堪能してもらいたいと思う。
 オペラ座の怪人みたいなマス向けのいわゆる三文ものをここまで称揚するのは恥ずかしいのだが、いいモノはいいんだからしょうがない。
PS 今日(2005/1/15)の深夜零時からテレビ東京でこの映画の紹介番組あります。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com
info@alt-fetish.com