くらしにドラマを

 キャットスーツなどビザールアイテムを身に着けると人はたちまち非日常的な世界の主人公になることができる。身に着ける効果がよりダイレクトなコスプレと違い、ヨーロッパの歴史の流れを汲むビザールファッションならば、自分独自の「ストーリー」をともなったさまざまな演出を楽しむことができるだろう。それは、コスプレは具体的なイメージが大量に供給されているから物語を育む余白が残されていないのに対し、ビザールファッションならばたくさんの余白があってそこに自由に自分の好みの絵を描きこむことができるからだ。
 実際の生活面では、じつはドラマ性というのは加齢とともにどんどん少なくなるものだ。繰り返される日常。終わりなき日常。そして気が付けば自分の死のドラマが待っている。人生そんなもの。
 それじゃいやでしょう。いやだ、わたしはいやだ。少しでも多くの自由と、興奮をいつも感じていたい。
 ただのラバーでできた見た目もわかめのようなラバーアイテムたち。しかしひとたび身に着ければ肉体に宿る美を目覚めさせ、私たちを主人公にしてくれる。
 ……うーん、我ながらひどいブログだ、今日は。書くことが無くて……。
ドラマとは無縁の地味な日々ですから残念な市川哲也
Alt-fetish.com
info@alt-fetish.com