インフラタブルマスクの衝撃

 ここでも紹介したとおり、インフラタブルマスクを日本のフェチシーンでかぶってみる人たちが徐々にではあるが登場してきた。
 そこで筆者も試した。今回はその感想、題してインフラタブルマスクの衝撃。
 かぶる前の外観は、口のチューブと、頬あたりに接続された空気挿入チューブ以外はぐったりした厚手のゴムの袋にしかみえない。
 正直、これで頭をすっぽり覆うのは怖いと思った。だって口に開いた小さな穴に通されたチューブ以外、呼吸するすべがない。下手な位置でかぶったら窒息である。 これで死んだらどうしようと思いながらかぶる。大げさなと思うかも知れないが、それほどけっこう本格的なものだ。じつはかぶるときに、いったんチューブが外れてしまった。そこで私は小さくパニックになった。口のところにチューブの穴が来てやっと息ができたが、それまでのほんのちょっとのあいだ、息をしようとしたら口と鼻にゴムがペタって貼り付いたときはマジで戦慄が走った。
 チューブを何とか穴に等して口につっこんで気道を確保。ペニスはナノサイズまで縮小してしまっている。興奮とか快感の前に、恐怖感がすごい。あと好奇心。
 次に、ポンプで空気を挿入し、マスクをふくらませる。 シュッ、シュッ。あーいま親に見られたら最悪だなー。 ……。あの。すいません。BLACKSTYLEさん。顔ゆがむんですけど。
 そうなのだ、空気を入れるごとに顔が醜くゆがんでいくのが分かる。たぶん今、透明だったらストッキング強盗状態だ。これは絶対に黒じゃないとダメだ。かっこよくない。まぶたがどんどん押されて、たぶん殴られたみたいになってるんじゃないかと想像される。目が開けられない。恥だ。
 ここで気が付いた。筆者はMである。シチュエーション的にはラバー装備でとっつかまってあれこれせめられるのが最高。ということは今は普段着で直にインフラタブルマスクをかぶっているからダメなんだ。全部着てやったらどうだろう。ということで急遽脱いでラバーに着替え、マスク(インフラタブルマスクじゃなくて、普通のラバーマスク)もかぶってリトライ。
 ラバーマスクの上からインフラタブルマスクをかぶる。今度はいい感じだ。顔もゆがまないぞ。それにこの圧着感。ブラックホールに吸い込まれたみたいだ。
 うーんたまらなくなってきた。今度はしゅっしゅっとふくらませるのに比例して股間もふくらみだした。真っ暗な状態で感覚もないなかで、股間だけがイキモノのように形を変える。別の生命が宿ったかのようだ。
 しばらくじっと座り、頭を球状にした私は、存在の哲学について思いをはせるのであった。インフラタブルマスクには否が応でもそうさせるなにかがある。
 そのうちイタズラっ気が出てきて、チューブをふさぎたくなってきた。ふさぐ。すると鼻で吸おうとする。もちろん鼻では吸えない。パニックになる。しかし2度目は、そうなると分かっているから大丈夫だった。
 BLACKSTYLEのカタログとか、他のフェチサイトでも散見されるが、バキュームベッドというヤツ。あれ怖すぎだ。顔だけでもこんなに怖いのに、あのベッド。一歩間違ったら本当に死んでしまう。
 まあそのようなことを思った私だったが、結論からいうとこのマスクは私の趣味じゃない。私はあくまで、外観がかっこよく美しく変身してないとダメ。こんな玉みたいな頭部、どう見ても「お笑い」。二度とやらないだろう。そういう点では、ポニーヘッドハーネスが最近の私のマストアイテムになっている。
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1/6発送を予定しております。ご迷惑をおかけいたしますが何とぞよろしくお願い申し上げます。次回BLACKSTYLE入荷は1月上旬ですので、中下旬はラバー製品が潤沢になる見通しです。
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市川哲也
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