ビックカメラが定価でモノを売ったら

 今日はchikaさんからも好評をいただいた「社会批評」ネタを一席───。
 政府与党、定率減税(あとで分かりやすく説明)廃止を言い出しました。
 みなさん、これやられたら、大増税ですよ。これは。年収500万円の夫婦子2人世帯で年2万円弱、同750万円で年5万円弱の増税です(定率減税を半分にされた場合)。
 もう、猛烈な、なりふり構わない国の金集め。巻き上げ。カツアゲ。国民いじめ。かすめ取り。泥棒。人権侵害。憲法違反。うそつき。詐欺。強盗。
 そういうふうにして集められた金が、たとえばフランスの日本大使館の酒代月100万円とか、はたまた、この夏、公費で海外視察とかいって、アホの国会議員の海外旅行に湯水のように使われたりするんだよ。ひとり100万円だよ、やつらに。国と地方の借金が700兆円あるこのご時世に、なんで議員のそんなのに金を使うわけ? 議員本人たちだって、そんな公金の使われ方がどうなのか、分かっているんじゃなのか?
 国家予算70兆円(年間)とういのも、人口がこれから減ろうとしているのに、一向に減らないじゃない。公務員が必要ないというんじゃなくて、増え続ける外国人犯罪とか、少子化対策とか、福祉とか金を使う場面はもちろんあるのは知っている。しかし天下り先用の各種公団だの訳の分からない旅行とかに金をどんどん使って平気な、国のカネをむさぼる連中が許せない。それに、公務員の数だって減らしていかないと民間に対して公平ではない。民間がこれだけリストラして、ほとんどリストラと輸出だけで景気が盛り上がっているだけなのに、景気がいいから増税なんて……。大企業のボーナスが過去最高とか言われてるけど、大企業の社員の数なんて本当に少ない。筆者のような貧乏な変態、フリーター、派遣社員、リストラおじさん、みんなのことはどうなのよ。とにかく国家の体制を維持するのに狂ったようなカネの使い方をしている、しかもその財源は無責任な国債の発行、そして増税。この共通認識だけはFJの読者にはもってもらいたい。覚えやすでしょう。7だよ、7。7がキーワード。まず日本の借金残高700兆円。国家予算が70兆円。人口減がはじまるのが2007年(ホントは06年)。7で覚えよう。7といえば、それで連想される名前の知人がスッチーでテレビに出ていたけれど、8年前の学生時代の数十倍もまばたきの数が多くなっていて……。国際線に8年も乗ると、そんなにまばたきしないとやっていけなくなるんだ、こわー。かように民間で働く人々はたいへんなわけで。
 人口減→年金財政破綻→しょうがないから税金から保険金を拠出という構図がいわれているけど、実際は国のカネの使い方自体を根本から見直さないといけない気がする。今日の話題、増税の定率減税廃止みたいなニュースを機に考えたい。
 さて焦点の定率減税だけど、これがどんな減税(つまり廃止=増税)かというと、非常に分かりやすく説明しよう。
 会社から給料ということで額面(手取りではない)100円をもらうことになったクマさん。税金は20パーセントと決まっている。計算方法は
●×20%-定率減税=納める税金
となる。●にはいるのは、給与額面の100円だろうと思うのが自然だがそうではない。100円にいきなり税率をかけると高すぎて反乱が起こるから、政府は国民にいろいろとお目こぼしをしてくれる。具体的には、税率をかける相手の項からあれこれとお目こぼし金額を引いてくれる。それを控除という。代表的なのが奥さんがいる場合に引いてもらえる配偶者控除。子供がいると引いてもらえる扶養控除。基礎控除ということで必ず引いてもらえるのもある。
 クマさんはこの控除の合計が40円ということであったので、100円-40=60円。●にはいるのは60円ということになった。
60円×20%=12円。
 さて、今日の主役定率減税は、この12円からさらに2割引いてくれるという話である。したがって納める税金の額は12円の8割、約10円ということになる。
 以上からも分かるように、クマさんにしてみれば、払う税金がやっとこさ12円となったところで、「2割引しまっせ」というのは気持ち的にはかなりうれしい。12円も払うの?が、え、10円でいいの? となるでしょう、普通は。
 それが、定率減税をやめるというのは、12円と出ましたか。ホナ、いただきましょと、国が身も蓋もなく、まさに税金を「定価」で払えというようなものだ。
 ビックカメラが、ポイントもつかずに、定価で商売したらあなたどうしますか。しかもそれで儲かった金は、豪華社員旅行とか靖国神社参拝に会社ぐるみで使いますって公言したら。完全にシカトして買わずにヨドバシ行きますよね。
 定率減税はまさに、小売り量販店にたとえれば死命を決する超重要な「値引き」なわけで、消費者としても絶対に譲れない部分である。
 その値引きを、いま政府はやめようとしている───。そして定価で売りつけた分、国民はアホの国会議員の海外旅行費用や、意味もなく中国を刺激する小泉の靖国参拝のときの公用車使用、極め付きの意味無し道路建設などでどんどん金を使われる。
 新聞では、ある自民党税制調査会幹部が「段階的に(廃止を)進めないと国民の理解は得られない」と言っているが、どう進めたってそんなん理解もクソもあるか、許さんぞ、おい、止めろあり得ない最悪間違いないquit,kill。
 繰り返しになるが念のためいっておこう。筆者は、いかなる政党、宗教、特定の思想信条にも属さず、ただの口やかましい変態に過ぎない。
新作ビデオビザールセラピーはラバリストだったら実際に受けてみたい「治療」、その全妄想です。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com