夢の好循環

 私の愛読紙は、朝日新聞ではなく、日経流通新聞である。ここ5年近く取っている。わたしは、「遺体に10箇所の刺し傷」などという記事よりも「スターバックス過去最高益」という記事のほうがよっぽど読んでいて楽しいのだ。
 もちろん、朝日新聞には社会面以外にも経済面とか政治面とか、左派論調のチェックに欠かせないソースではある。護憲で一貫していて安心して読める。経済ネタが社説に出ていた。原油高でインフレ懸念が台頭。利上げするから注意しろという。インフレに備えて世界が利上げに向かって動き出しているらしい。
 さて本論だが、その日経流通に出ていた記事。
 最近は、女優・モデル兼写真家というのが登場しているという。一言でいうと、とびっきりかわいい、美しい、若い女性が、自らカメラを持って被写体を追うという。そこで撮れた写真が素晴らしいらしい。宮崎(崎の左側の大は立)あおい、KIKI、東野翠れんがその代表選手。基本的には撮りたいものを撮るという彼女たちだが、写真好きの若い女性たちのあいだで支持を得ている。
 しかし私に言わせると、つまらん風景など撮っていないで、セルフボンデージポートレートでも撮ったらどうなんだと思う。なんといっても美しくスタイルもいいんだから、ボンデージだって決して汚れにはならんだろう。なんてったって、この私だって撮ってるくらいなんだから。まあ興味ないんでしょうな。
 さて、彼女たちはどうして写真を撮るのか。それが今日のポイントである。
 彼女が写真を撮るには何か理由があるのではないだろうか? 表現したいという目標があるのではないだろうか。あるいはなりたい自分のイメージに写真を撮るという行動が分かちがたく結びついているのかもしれない。普通、モデルや女優といえば、それ自体が夢であり目標だった。しかし彼女たちは違う。すでにモデルや女優といった、夢を現実のものとしていながら、さらなる夢の実現のために写真を撮るという行動を選択し、実践している。
 夢の好循環という言葉がある。夢があれば、それをかなえるための当面の目標ができる。目標ができれば、目標を実現するための計画ができる。計画が立てられると、あとは行動が起こる。行動が起これば、成果が出てくる。成果が出てくれば、自信がつく。自信がつくともっと大きな夢を、いだける。どうだろう。人間の行動において、夢はじつは大変重要なファクターなのだ。夢はマズローの欲求の最終段階の自己実現と同じである。文明の最先端、先進国で暮らしている私たちにとって、あらかた欲求はかなえられてきた。しかし、この自己実現欲求だけは、どんなに文明が進展しようが、無限に湧き起こってくるもののはずだ。
 夢を持つことが、まずはすべての行動の出発点である。ただし、夢があまりにも荒唐無稽だったり違法性をおびている場合は要注意だ。夢にもある程度の社会性が求められる。
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市川哲也
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