株で儲けたいヒトのために

 株で儲けた3つのケースを紹介しよう。あ、私のことじゃあありません、儲けたのは。最近立て続けに株で儲けた話を読んだり聞いたりしてそわそわしている。みなさんもぜひこれを機にそわそわして(なんてFPらしくない台詞)。
(1)学生時代の知人の場合 歳はいま30前後。ダンナ、新聞社社カメ。奥さん、公立中学校教師。ダンナの趣味の株式投資で金貯めて、世田谷の明大前に土地買って家新築。一億近いぞおい。
(2)朝日新聞Beに出ていた中国株の男の場合 中国株で、元手数十万円を一億円まで増やす。
(3)同、ファンダメンタルな男の場合 フージャースコーポレーション(中堅マンションデベロッパー)に早くから注目し、株式分割などで元手700万円→いま7000万円。(2)と同様30歳前後。
 儲け話を聞くと、なまじ知識があるだけに手を出したくなるダメな私。でもできない。だって元手がなくて、もちろん信用取引は勇気がなくてやらず。しかも去年のキズがうずく。
 去年のキズ、それは私が最後にした株式投資、その恐るべき惨敗の思い出である。ケンミレという月1万円の会費を払ってテクニカルなチャートを見られる情報サービスで見つけたいまは亡き丸石自転車(笑)。何しろ安かった。6万くらいで単元株が買えた(一株60円だったってこと)。それがある日、どうしたわけか40円に下がり、あっという間に30円台へ。40円台で損切りしたが、万単位の損失をぶっこいてしまう(それだけでびびるくらいだからそもそも向いていないという話しも)。
 いま思えば、会社の財務状況もろくに見ずに、チャートだけを信じて買った私がバカだった。それ以上に、それっきり株投資から遠ざかったことによる機会損失も大きいのかも知れない。
 もしいま株をやろうと思ったら、たぶん100万円以上はするまともな株で(つまりある程度財務がしっかりした将来性もある会社)、テクニカルの動きがいいのに乗るだろう。あまり複雑なことはせず(たとえばケンミレに金払うとかはしないという意味)、シンプルにやりますよ。
 相場の環境はここに来てあまりよいとはいえないんだけど、ギャンブラーの私はあくまで個別株の短期狙い。いややることは分かっているんです。あとはやるのみ。ちなみに、私のいう「やること」を知りたいヒトは9月売りのダイヤモンドザイが参考になりますよ。この号はデイトレードの入門として好適です。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com