読書術

 ゆっくり読む。というのが昔からの知恵らしい。筆者も、このタイプの読み方が好きである。ジトーッとゆっくりゆっくり読むのである。もっともゆっくり読んでいると、下らないところはパッパッと飛ばせるので、結果としては早く読むことになる。しかしほとんどの場合そんな下らない本はそもそも買わないので、一冊の本を読むのに1ヶ月とかかかることもある。
 また複数の本を同時に読んでいる。いまは3冊くらいの本を読み進めている。これは以前会社勤めしていた頃はなかった慣習だ。以前、読書するのは通勤電車の中のみだった。いまは家で仕事をしているから、あらゆる機会、場所が突発的に読書の場になる。本が置いてあるところが、読書の場所なので、デスク、ベッド、トイレ、この3カ所にそれぞれある本が同時並行的に読まれる(そして遅々として進まない)。
 あふれる本をどうするか。筆者の知人は情け容赦なく捨てる。そして、辞書やデータ集などのリファレンス性の高いものだけ残すって。しかし、そういうのは最近ではネットが充実しているから、いよいよ残す本は少なくなっていると言っていた。
 筆者は本を捨てることができない。もちろんある程度時間が経った雑誌やどうでもいいバカな本、仕事で必要だったやむを得ず買った本は捨てるけれど。
 そして捨てる基準は、追ってあるページの多さ。筆者は重要だと思う表現が書いてあるページの端を折ることにしている。まあまあ重要な場合は下の端を、非常に重要な場合は上の端を折る。このように、折られたカ所が少ない本は捨てる。
 後日再読するとき、めじるしとして使おうと思って折るわけである。しかしあらかたの読者がこの結論を容易に賢察するとおり、こうした営みをここ10年続けていて、何十冊も本はあるんだけれど、わざわざ引っ張り出して折ってあるところを確認したり参照したことは2~3回しかない。
 ところで、ブログ。コメントによく書いてくれる「鼻」さんのものは、友人だから必ず読むけれども、他人のブログはどうしても読む時間がとれない。でも読みたい。
 そうか、PCをトイレに置けばいいんだ。