フェチが金に向かえば亡国。ゴムに向かえばハピネス

 2021年もの超すところあと2ヶ月を切っております。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 今年はALT-FETISH.com創業20周年という記念すべき年となります。
 今年強調したいのは改めてこの「ALT-FETISH」の{ALT}の部分です。どういう意味なんでしょうか?
 もちろん、これは英語のalternativeから来ています。2001年頃、インターネットでユーザーグループが隆盛していて、alt-という接頭辞はなじみ深いものでした。それで、フェティッシュにこの接頭辞をつけたのです。
 当時はたいした根拠もなく、つけたのですが、今の日本の状況を翻ってみるにつけ、このalternativeの示唆するところは大きくなっています。
 突然ですが、マスコミや政府が、緊縮財政の議論の中で「日本の借金は1000兆円」というフレーズをよく使います。私はこの間の読書経験から、政府の借金は国民の資産だから、こういういわれてもピンとこないばかりか、むしろ政府はお金がないので、国民はもっと節約しないといけない、消費税も爆上げして、将来世代へのつけ回しをやめないといけないというのは単にデフレを悪化させるだけで、早晩国は滅ぶコースだとわかっています。
 幸いなことに、政府与党の中にも、反緊縮(政府の借金は、いわゆる将来返すべき借金ではなくて、国民の資産であるから、どんどん借金をした方がいいという考え方。リフレ派)は増えているんですが、根っこのところで国民のあいだでとにかく借金なんだから悪い、返さないといけないとなってしまっている。この考え方、元を質すと、お金=物なんだ、お金に対するフェティシズムが横たわっているのです。
 お金とは、物ではなくて、形而上学的な概念に過ぎません。具体的には、それは政府が担保する、交換可能な借金の証文だということです。その証拠にお札には「日本銀行券」と書かれていることが確認できますので、今すぐ見てください。そして、印鑑が押してあるのですが、表面には日銀総裁の印章が。裏面は、銀行券を発行する日銀内のセクションの局長の物なんです。さらにいうと、日本銀行は東証一部に上場されています。株価は毎日見られます。
 だからなんだって言われても困るんですけど、私が強調したいのは、とにかくお金というのは、日銀への債権証書だということです。お金の発行額は、日銀の負債となっているんです。ではお金(債権)を持っているのは誰ですか? あなたですよね? あなた日本国民ですよね? 日本で、生まれ育って、当面生活するのに必要だからお金を持っているはずです。
 で、何に必要かというと、日々の生活のため、というのが第一義です。生活のためといったところでたかがしれてます。衣食住。いろんな物が値下がりしているデフレ状況ですし、また政府はなんだかんだいってあれこれお金を配っている(各種給付金、支援金など)。
 ここで、将来のことはわからないから、とにかく、当面の生活で使わない部分は、預金しておこうという動機が芽生える。お金へのフェティシズムがここで生まれます。あればあるほどいい。ある調査では、いくらあれば満足か、十分かというアンケートに、貧困層も富裕層も、例外なくほぼ今の資産の倍あればいいといったそう。つまり絶対額がないんですよ。あればあるほど――そんな思惑決定的に間違ってます。あればあるほどったって、限度がある。胃袋も小さければ、着る衣装だってそんなにいらない。起きて半畳寝て半畳。二畳もあれば十分だ。なのに、お金はあればあるほどいい。眺めているだけでも楽しい。増えることを想像するだけで幸せになる。これがお金に対するフェティシズムです。
 お金へのフェティシズムが国民のあいだで高進すると結局、経済は回らなくなってしまう。使わないと意味がないんです。政府はなんのために日銀にお金を刷らせているのか。国民に使ってもらいたいからであって、単に積み上げたり預金数字を眺めてもらいたいからではない。
 眺める眼差しの向こうに、政府と私が置きたいと思っているもの。それはなんだと思いますか。ラバーですよ。ラバーを全身にまとった、それは自分だったり、パートナーだったり、写真でもモデルでも何でもいい。金じゃなくて、ラバーを見ようよ。
 お金へのフェティシズムは、最後は国を滅ぼすことにもなるのです。金は天下の回りもの。金の流れが滞ったら、それはちょうど、血液の流れが滞ると最後人間は痛みを感じたり、苦しくて死んだりするのと同じで、経済も不健康になるわけです。デフレというのはそういう状態です。その原因は悪いフェティシズムなんです。 お金じゃなくて、ラバーを見ろという、不肖ALT-FETISH.comは、よいフェティシズムです。少なくとも、お金ではなくて、ラバーに対するフェティシズムなんです。これでわかったと思います。
 あ、ちなみに、秋葉原にあるヘッドフォン専門店ありますわな。ああいうのでも別にいいんですよ。ただ私が言っているのは立場主義なんで、ラバーの店の店主としてはヘッドフォンじゃなくて、ラバー愛に。ラバーの沼にはまってほしい。そう思ってこうして書いている次第です。

【お知らせ2021.11.5最新】
2021年10月から、東小金井のストア・スタジオの利用可能日をグーグルカレンダーで公開しております。
コロナの関係で、完全予約制となってしまっています。予約は、日付だけではなく開始時間と退出時間もきっちり決めて頂いております。10日前までにお願いします。ご利用は計画的に――。
店舗ではクレジットカード、Suicaなどもご利用頂けます。
予約方法
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