ラバピカの塗り方

 ラバピカの上手な塗り方について、読者の方からメールをいただいた。
 まず裏返して、手足の部分に細く線状に垂らす。次に生地をまた元に戻して、上から全体にラバピカが広がるように揉んで伸ばす。それから着ると、「塗りむらが無くなって簡単に着られ、今まで苦労して着ていたのが嘘みたいです」。
 というわけで、みなさんもぜひラバーキャットスーツをご着用の節はお試しいただきたい。
 この方は同じメールで、BLACKSTYLEの1.2ミリのキャットスーツに関心があるとおっしゃっていた。そうなのだ、黒の男性用キャットスーツは0.35、0.6、0.9、1.2という豊富な厚さのオプションがある。カラーのバリエーションが豊富な0.35ミリ、Alt-fetish.comがいちばんオススメしたい0.6ミリ、未知の領域の0.9ミリ、1.2ミリ。どの厚さでも取り寄せられるので、チャレンジしたい人は個別にご相談を。
 相談といえば、こうして同じ趣味をもつ人たちの提案や悩み、問題点を相互に流通するのもAlt-fetish.comがになうべき大切な役割だと思っている。
 よくアメリカでは幼児虐待や薬物依存、PTSDなどを抱える人たちが、同じ悩みを持つ人たちと少人数でグループとなり、互いの悩みを発表しあうというのがある。テレビでそうしたセッションの場が報じられているのを目にした方もいるだろう。
 そういうセミナーでは、思い切り普段人にいえないような話をできるうえに、自分の話を聞いて理解してもらえたというだけで孤独感が薄れだいぶ癒されるようで、参加者はおおむね満足して帰るようである。
 孤独感といえば、今日の私はかなり孤独だった。
 私は今日、子供(幼稚園児)の運動会に出席したが、どうにも場になじめず、過敏性腸炎を発症し何度も園のトイレにしゃがまねばならなかった。子供を抱いたりしてただでさえ足が弱っているところへ、日頃使い慣れない和式便所に座ったため、足がガクガクである。
 何が精神に応えたかというと、とにかくその場にいる全員が、「子供」という対象一点に関心を集中させている点が私にはダメだ。もちろんよその子ではなく、自分の子供にである。そういう全体主義の雰囲気(もちろん運動会だから全体主義に決まっているが何しろ私にはダメ)も直撃したが、同時に、私の本名を呼び捨てにして呼び止め、同級生だった○○だけど、覚えてる?と、どうみても年上にしか見えないおばさんに声をかけられたのにも参った(しかもこっちは覚えていない)。「元同級生」のおばさんぶりが孤独な私をさらに追い込んだ。ああ自分も死に向かって着々と進んでいるんだなーと。
 そういうふうな場においては、何らかの創造性の発揮はもとより、いかなる変態性の発露も許されるものではない。冷たい地面にビニールシート一枚で座らされて、何度も下痢に見舞われ、「運動会は二度と行きたくない」というPTSDを患った私が出席できるセミナーはないものだろうか?
 しかしこうして書いているだけで大勢の変態のみなさんと共有できる時間があることが何ともいえず幸せなことである。
 今夜は青山でTOKYO PERVE 12が行われる予定である。これから行かれる方、また行ってきてこれを読まれている方、ぜひ感想など教えてください。私も行きたいんだが下痢が……。
Text by Tetsuya Ichikawa
info@alt-fetish.com