人間の生を支える非日常空間、祭りについて

 私たちはパソコンではありません。心理学と経済学をミックスさせた学問領域では、人間は経済学で規定されるような合理的な意志決定だけをする生き物ではなく、ほとんどの場合、不合理で誤ってさえいる意志決定を好んでするということが分かっています。
 たしかに、外国為替証拠金取引をやったことのある人ならご存じでしょうが、いくらチャートとか理屈とかを了知していても、実際相場でポジションを取って、損が膨らんだりすれば、知識や理性など吹き飛んで、相場に翻弄されてしまいます。また、身近な例では、太ると分かっていて夜、ジャンクフードを食べる。つい不要な物を通販で買ってしまうといったことも、人間の悲しい、しかしリアルな性だと思います。分かっててもつい、不合理なことをやってしまうのがつまり、私たち人間の生というものです。私たちには、不合理で説明のつかない体験も、精神の滋養のために必要なんです。
 おそらくその体験が人為的に作られたものが、祭りではないでしょうか? 祭り体験、してますか?
 ところで、先日私は知人のイベントの手伝いをしました。マーキスジャパンという集団を率いる彼がオーガナイズしたファッションショーの撮影です。ファッションショーは渋谷の円山町にあるライブハウス「クラブエイジア」で、8/20夜行われました。彼は、自らの私財数十万円を投入して、MARQUISで掲載されるヨーロッパの一流ビザールブランドから、革製のマスクやコルセットを大量に輸入。この夜のために準備しました。スーツケース5~6個分におよぶ大量の衣装。モデルは10名以上。たいへんな規模です。日本ではまず売っていないし手に入らない、そしてもちろん、ミクシーで集められた素人モデルたち(普段はダンサーやパフォーマー、コスプレイヤーなど)は見たこともないような珍しい、それ故圧倒的に魅力的なコスチュームに大興奮。クラブという非日常空間で、ヨーロッパの本格的なビザールアイテムという超レアな服をまとい、陶酔しました。これは私はまぎれもなく、祭りだと思いました。私たち参加者すべてにとり、この夜の出来事は、カーニバルだったのです。
http://www.youtube.com/MARQUISJAPAN
 ショーは午後8時からなのに、集合は正午でした。昼過ぎから徐々に集まりはじめた参加者は最初、さしたる指示もされず、また知っている人も少ないところで、戸惑いがちでした。しかし、同じ目的で集まったモデルたちは、膨大な衣装とクラブのステージを見て、試着などしているうちにどんどん親しくなりました。張り詰めた緊張感のなかメイクをする頃には、私は、すっかり楽しくなっていました。この感覚は、高校や大学時代に学園祭のために、学校で準備をしていたあの時間に似ています。じつは、本番はどうでもいい。学園祭本番のために準備するその時間、プロセスこそが、不合理でとっても楽しい祭りの甘露そのものだったのです。当初、異様に長い準備時間に異議を申し立てたりしましたが、それが完全に野暮だったのは、瞬間的といっていいくらい時間が早く、過ぎたことにあとで気がついたからでした。
 不合理とはなにか。マーキスジャパンという存在自体がまったく不合理です。通常、会社は定款に目的を書いて登記し始まります。マーキスジャパンにももちろん定款はある。それなのに、代表者の彼はその目的には関心がありません。もうけることには関心がない。だから不合理なのです。彼の情熱はもっぱら、こうした祭り空間の創出に注がれます。めずらしい衣装を仕入れてきて、美女たちに披露することがまた悦びです。MARQUISという1つのすばらしい、奇跡の雑誌、ドイツの好事家が出しているフェティッシュファッションマガジンの世界観を日本に紹介することが重要なテーマであることは間違いありません。それはひとつのコアとしてありますが、そのことと祭りのプロセスから得られる意義、充足感は必ずしも重要な連環を持ちません。さらに不合理なのは、彼がこのイベントのために、告知をほとんどしなかったことです。mixiのマイミク数百名に日記やプロフィールで告知しただけです。モデルもその呼びかけにこたえた人たちでした。つまりほとんど、フラッシュモブのようなものでしょう。フラッシュモブとくればデモというわけで、ちょっと祭りと離れてデモの話題へ。すいません直近の文化系トークラジオlifeのテーマが祭りだったのでそれに影響されてます。
 ドイツではデモは日常的に行われると、文化系トークラジオlife2011.8.29放送で、ジャーナリストの津田大介氏が言っていました。そしてドイツのデモは、サウンドシステムがテクノを鳴らしながら、その後ろをだらだら若者が付いていくという形態がめずらしくない。彼がたまたま、ドイツで見たそうしたデモの「主張」は、近所に高層マンションが出来るがそれに反対するというものだったりしたそうです。彼もいっていましたが、日本でもこういう、ある意味洗練された、参加しやすいデモがどんどん起こればいいと私は思う。というのも、デモって楽しいし、すばらしく得難い非日常の祭りだからです。驚くべきことに、ドイツでは大規模なデモが起こった10ヶ月後の出生率が有為に上昇するそうです。つまりデモで知り合った男女が親しくなって子供を作る。これも津田大介氏の報告でしたが、非常に興味深いと思った。デモ=祭りではないかと。
 私たちフェティッシュ、ラバーフェティッシュピープルもデモをやりたい。サウンドシステム(テクノ)、そしてその後ろをラバーでぴっちり包んだ男女が歩くだけで、かなり強烈にアピールできそうだと思います。私がアピールしたいことはこれまでの古いイデオロギーとそのイデオロギーに凝り固まったあらゆる組織集団政党宗教団体からフリーな立場からいう「護憲」「脱原発」「消費税増税反対」「ベーシックインカム導入」そして、「若者の政治参加」です。これでリベラリストだということが分かりますよね(コミュニタリアンでもリバタリアンでもなく)。護憲は九条の問題ではなく、格差拡大を防ぐという視点から。脱原発は地球をやばい核で汚してほしくないから。若者の政治参加は、日本の社会保障支出の9割近くが高齢者向けに偏っており、子育て世代や若者の雇用、福祉にはほとんど回っていない。それは、若い人が政治に参加しない(投票に行かない、政治家に立候補しない)時代が長く続いた結果です。ベーシックインカムは、破綻している年金に変わるものとして。
 私は言いたいことがこのようにありますし、今はデモという祭りで楽しく、愉快に世間にアピールできる。もちろん、憲法があるから、きちんとデモをすればそれで逮捕されるとか一切ありません。お巡りさんが、デモの前後を守ってくれるおまけ付きです。お巡りさんに守られたラバーの集団。なんだか見てみたい気がします。
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文・市川哲也
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