妄想実践!ラバーフォトセッション

 筆者の知人のうち、女性で最も多い名前が漢字はどうあれ「アキコ」である。いろんな字がある。明子、亜希子、晃子。5人以上はいる。アキコというのが。しかもみんな、変というとあれだが、普通じゃないキャラの持ち主ばかり。
 今回、その変キャラアキコのなかでも最右翼、ラバーフェティシスト晃子さんというのがいる。Alt-fetish.comの熱心な信奉者といっていいこのお方、過去にはキャットスーツの感想(このページの下の方)やラバーキャットスーツの感想を熱く語ってくれた。
 そして今回、晃子さんがまたしてもやってくれた。はじめて本格的なフェティッシュフォトセッションに挑んだというのである。その写真を速達で送ってくれたので本人の許諾をもとにみなさんにいちはやく発表しよう。
 はい、戻ってきてもらえたでしょうか?
 ひざの上まであるサイハイブーツ、ラバーキャットスーツ、ガーターコルセット、ラバーマスク、ガスマスク、グローブ。この装備だけでも軽く十万円は届くんじゃなかろうか? また着るのに十分以上かっただろう。パートナーの人と一緒に、照明も苦労して準備し、ポタポタ垂れるほどの汗を流しながらの力作。
 本人は、出来はそれほど満足していないようだが、意気込みは十分、痛いほど伝わってくる。
 こうしたフォトセッションは、セルフでやる場合、本人がセルフボンデージの境地を楽しめれば楽しめる程良いと思う。晃子さんも今回の写真を撮るにあたり、カメラマンが心配するほどの蒸し風呂状態になりながらも、終わっても脱ぐのは惜しい気がしたと語っている。内容がきつければきついほどいい。きついセルフボンデージ状態で、しかも写真に撮られてしまうという常軌を逸した状態が、気持ちをいよいよもって高ぶらせるのである。
 ビザールフォトをかっこよく撮るポイントは、セルフボンデージの境地へともっていくこと以外にもう一つある。
 それは、ラバーに当たる光の反射のコントロールだ。関節などにできるシワを細かく捕らえることができれば、ああきついラバーなんだなということが見る者にもよく伝わってエロイ写真になる。
 ではどうすればそういう写真が撮れるかというと、ストロボをできるだけ巨大なディフューザーの後ろで発光させて、広い面光源を準備することである。
 Alt-fetish.comのトップページのこのヘルメット×ラバーキャットスーツ×ラバーショルダーグローブの写真は2メートル×1.2メートルという巨大なシーツを天井から床までぶら下げて、後ろにコメットのモノブロックというプロ用のストロボを一灯置いた。
 腕などのシワが細かく出ているし、腹部にはそのシーツの光源が写り込んでラバーがいかにもよく光っているように見える。もちろん、反射の前提としてラバピカを塗りたくる必要があるのはいうまでもない。
 何気ないトップページのビザールフォト一枚にしても、コメットのストロボ、シーツ、コスチュームなど必要なコストは十万円を軽く超え、カメラを入れると何十万もする。
 MARQUISNo.32ではMARQUISの新商売、ビザールフォト撮り下ろしという商売をはじめたが、それが商売になるくらいにノウハウと資金力が必要な、ビザールフォトセッションなのであった。
 巧拙は別にして、晃子さんのように、果敢に撮影し、発表することこそ重要なのはいうまでもない。コメットのモノブロックだろうがブラックだろうが何でもいいのである。光れば。昼間の窓際だっていいんです。曇り空もいい。とにかく挑戦して欲しい。Alt-fetish.comの投稿ページはそんなみなさんに広く開かれている。
<今日の名文>
セルフボンデージの境地で光源を広く取る。
 ぜひこのアドヴァイスを参考に、みなさんの素敵なフェティッシュフォトの投稿をお待ちしている。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com