今日、ヤフオクに久しぶりに出品したDEMASKのキャットスーツ。
http://page6.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f82586358
その名も、TORPEDO TIT (Inflatable) TV CATSUIT Zipped Back thro’Crotch(訳すると、「(空気を入れてふくらませることが出来る)魚雷のような超巨乳を有する服装倒錯者向けキャットスーツ、股経由のバックファスナー」は、孤独を作る装置、Isolate machineです。キャットスーツをめぐる体験は、じつはとても孤独です。ラバーキャットスーツを着る趣味をひとに話して共感を得られる機会はほとんどありません。たいてい、自分ひとりの胸の内にひた隠す孤独な趣味です。従って、着るときはもちろんひとりきり。キャットスーツと自分の身体だけの世界にこもります。孤独というのは、一方で、隔絶という意味も持ちます。まず外部というのが想定されます。外部とは、家族、会社組織、学校、友人知人はもちろん、今自分がいる空間からの遮断も意味します。なぜならキャットスーツは身体に強く密着して皮膚呼吸を奪い、外部空間へのアクセスを厳しく停止するボンデージコスチュームだからです。社会的外部と、身体的外部の両方から自分を隔絶した状態にすること。その状態を物理的・身体的に実現する装置こそ、このキャットスーツなのです。
このキャットスーツはさらに驚くべき隔絶の機能を有します。それは、商品名にある「TV(トランスヴェスタイト)」、性転換とか服装倒錯という意味のこの言葉です。キャットスーツを着て鏡を見れば明らかですが、それはもはや自分ではありません。自分を形作るあらゆるシグナルは、一切失われ、黒いゴムをまとった有機物がそこにあるばかり。誰だこれは、自分はどこへ行ったのか? 外部との隔絶と同時に、自分の内部、自己意識からも隔絶され、誠の孤独を創出することが出来るのです。
この孤独、ひとりになる時間は、たいへんに貴重な時間です。それは、考える時間であり、自分の本質を探る思索の旅に出る機会です。普段の日常生活のなかでは、こうした時間はとうてい持ち得ません。そう考えるとかなり贅沢で高尚な趣味のようですが、キャットスーツを着る体験はもっともその通りなのです。
私自身、社会のなかで与えられた役割をこなすことに必死で疲弊するばかりの毎日ですが、キャットスーツを着て孤独に帰るひとときがあることを支えに、一日一日を生きている次第です。
このヤフーオークションのために、この商品を着た私の写真を公開しましたが、見るとクラクラしてきます。これは私なのだろうか?と。こんなものすごい格好があり得るのだろうかと。
http://www.alt-fetish.com/cnts/gallery/demaskcatsuits/index.htm
みなさんいかがですか。キャットスーツを着て、孤独になる時間、ひとりになる時間を作ってみませんか。貴重な発見がきっとあるはずです。
なお、入札にあたっては、サイズを十分ご確認下さい。身長178cm以上の方、体重が68kg以上の方は着られません。また、写真にあるような、マスク、グローブ、ベルト、シースパンツ、ヘルメット等は一切付属いたしません。中古品で返品不可です。
http://page6.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f82586358
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文・市川哲也