知性と哀愁ただようラバーパーソン

 筆者とほぼ同年代と思われる、ラバーフェティシストでシーメールのchikaさん。そのたぐいまれな美しさと、ラバーコスチュームのセンスのよい着こなし、スタイルのよさから、もう筆者は夢中なのである。
 前も紹介した、chikaさんのメインのウェブサイトは、彼女が小説や、自信の撮り下ろし画像が満載のS.M.F Unplugged Worldである。
 このサイトは、去年でなんと6周年を迎えるというから驚きだ。このアニバーサリーに際して記されたchikaさんの文章の一部を抜粋させていただこう。
「8月半ばにバリに行った。帰ってきてからなんだがわけもなく満ち足りた感情と、すごく不安で飢えた感覚が交互に訪れる。バリに行ったのは収穫だった。もしかしたら人間には発見しなくてはならないような「居場所」はなくても、「帰っていい場所」は必ず用意されているのではないかという感覚を得たからだ。けれど近緒は、これからも「異形・マイノリティ」の立場から人間存在に対する問いかけを文書で書き綴ることは止めないだろう。ビザールでフェテッシュ、そしてほんのちょっぴり人間の悲哀が詰まったアンプラグワールドを、今後もよろしくお願いします。
「神よ、変えることのできるものと変えることのできないものとを識別する知恵を与えたまえ。」ニーバーの祈りを座右の銘として。8月 近緒」
 ただよう知性と悲哀。たぐいまれなるビザールビューティ。両者がひとりの人間に、奇跡の共生を果たしているこの感動的な事実。ビザールな実践者としてウェブ上で、それらしい文言を書き記してきた筆者であったが、chikaさんにはまったくもってかなわないのであった。かなうはずもない。
 残念ながらchikaさんとやりとりを直接交わした経験はないのだが、この日本に、今chikaさんと生きることが出来ているということだけで幸運というべきだろう。
 chikaさんの今後のご活躍をますます願うばかりである。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com

知性と哀愁ただようラバーパーソン” への1件のフィードバック

  1. 哀愁はどうかわかりませんが、知性の面では貴兄も大したもんだと、かねがね崇拝してますけどね。エキセントリックなラバーフェチはたくさんいますが、私にとって市川さんほど知性を感じさせるフェチは他に居ません。こういう人も仲間だから、ラバーフェチは全然恥ずかしいことじゃない、と大いに勇気付けられます。益々のご活躍を!

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