再選されて液体をかけてやった。イッひっひ。液体といっても、筆者の足の水虫菌をたっぷり含んだ竹さく液(竹の炭を作るときに出る蒸気を液体化したものでとにかく臭い)であり、かけられたのは本人ではなく、再選を一面で告げた朝日新聞のその写真だ。写真の上で、水虫を治療してみてやったのである。ザマアミロだ。
一般ネットユーザの関心事は大統領選よりも香田さんの殺害映像だったようだ。私の先日のブログ「萎える話し」の本文に記載された「香田」「殺害映像」というキーワードが、通常時の3倍のアクセスをもたらした(もちろんAlt-fetish.comの注文は増えない)。そんな殺害なんていうレアな話しもまあ面白いのかも知れないが趣味が悪すぎる。そんなのをネットで検索して探すなんて……。まあそれをまっさきにうちでやっていたのが私の妻なのだが(シュン)。
NYに住む女友達にフリーのウェブデザイナーがいる。彼女のブッシュ再選へのコメントが使えるので紹介しよう。
「多分4年のうちに、また戦争だよ。イランとかで。そしてゲイの結婚は国の法律で禁止され(おまけに中絶も)、貧富の差はますます開き、子供はまともな教育もうけれず、そして株価は上がるという、アメリカにとってもおそろしい4年が待っている。どうせ小泉もうれしそうにブッシュに電話とかしてんだろうな。世界の悲劇だよ…」
NY市の80%の人がケリーを支持していただけに、現地の失望感は深いという。
貧富の差が拡大して犯罪が増えると、その被害に泣くのは私ら中産階級である。これは日米同じ話しだと思う(銃がないだけかなり日本はマシだが)。ブッシュ氏にはもう絶対に戦争はしてもらいたくないし、金持ちを優遇した税制や福祉・教育のカットもまた、やめてもらいたいと願うばかりだ。日本もそうだけれども、借金がふくれあがる中で、教育への投資を国が低迷させれば、もうあとは「山河あり」となるばかりだろう。
しかし、ブッシュが再選したことでプラスの面もある。とりあえず目先の株価は安定するだろう。株式投資をやる人には朗報に違いない。日頃筆者は政財界を右寄りだ、好戦的だと批判しているが、株式投資で生計を立てることは否定しない。株投資のノウハウを確立して、自立することは、とりもなおさず国境を越えて生き残る力の獲得にほかならないから。筆者のようなあまのじゃくには株投資が向いているだろうし。
あと、文化の面でもプラスに作用するかも知れない。たとえば、ドキュメンタリー映画の隆盛を築いたマイケル・ムーア。ブッシュがいてはじめて成り立つ。それに、私らのフェティシズムだって、社会制度の硬直が強まれば強まるほど、変態への共感はますに違いない。ある種のガス抜きとして、変態、サブカルチャーアートは機能するからだ。ブッシュで、変態やフェチは増えるに違いない。さあ、向こう4年間、カウンターカルチャーを大いに盛り上げようではないか。(1400字35分←書くのに要した時間)
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com