発注ミスがあって、本来は昨年のうちに発売されていなければならなかったNo.35。やっと発売開始になった。そして続く36号と、ヘヴィーラバーマガジン18号も同時にリリース。ぜひどうぞ。
それにしても、このような「ラバーフェチに限る!」みたいな雑誌が脈々と30号以上も(そしてもっとヘヴィーなヘヴィーラバーマガジンは18号も!)刊行され続けているってすごい。MARQUISはポップカルチャーの一ジャンルふうな切り口だが、世界のラバーフェティッシュシーン、ボンデージSMシーンがよく分かる。驚くのは毎号毎号じつにバラエティに富む「ラバーフェティッシュモデル」と「ラバーコスチュームブランド」が「フェティッシュシーン」に登場してきていること。前者は美女がラバーコスチュームを着て写真を有料会員に見せるビジネスモデル、後者はラバー素材のオリジナルデザインの服を売るビジネスモデルだ。本格的なビジネスとしてラバーと取り組んでいる個人や法人が欧米ではめずらしくない。それに最近ではロシアでもMARQUISが刊行されるようになった。これでMARQUISはドイツ語、英語、ロシア語の3カ国語で出されるインターナショナルマガジンとなった。いかに世界でフェティッシュカテゴリーが盛り上がってるかを証明している。
翻ってこの日本ではどうか? ラバーフェティッシュ専門を標榜する「モデル」などは一切出てこないし、ブランドといえばSALOくらい? SALOは別にしても、モデルはどうなのか? モデルのテイスト、マーケティングがほとんど事務所とメディアという閉じた世界で完結しているところが残念だ。以前MARQUISにも掲載されたミストレスユリカは希有な例外だ(ただ彼女はSM女王様であるという点で純粋なフェティッシュモデルとはいえない)。
http://www.alt-fetish.com/cnts/yurika/index.htm
ブランド、というほどでもないのだが、自分たちのテーマにしたがってラバーコスチュームを自作し、パーティーなどで発表している「カリワンズ」という人たちが日本にはいる。MARQUISの35号にインタビュー記事がでているので興味深く読んだ。テイストの違いがあるにせよ、たいへん尊敬すべき人たちである。
今後日本でも、MARQUISのフェティッシュモデルディレクトリに掲載されるような自立したフェティッシュモデルやブランドが出てきてくれることを切に願いたい。
市川哲也
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