NHKスペシャルが大好きだ。
とくに、その視聴が筆者の生き甲斐にすらなっているのがNHKスペシャルの、とりわけIT、経済、地球、生命ものである。
「人体」「地球大進化」(いま放送している)「マネーは地球を駆けめぐる」「世紀を超えて」「新電子立国」───筆者が大学生時代、あるいは就職して間もない頃に放映していた。いずれも忘れ得ぬ名作で、暇があれば収録したビデオを観るほどだ。
民放の、見るに耐えない劣悪な環境汚染放送とはレベルも質もなにもかも違う。
NHKというところは、筆者の学生時代を思い出すにつけても、非常に優秀で体力もある、なおかつ学生にしてそこそこの専門的能力を持つ人たちだけが入局していった。
筆者などはもちろん及びもつかない。
そんな秀でた人々が、これまた知人でNHK職員によると、「命を削るようにして」「寝食を忘れて」番組を作っているという。
普段はメールもそこそこ内容があることを書いてくるNHK職員の知人だが、編集にはいると1行以内になってしまうくらいだから、よほどのことである。
彼らが作る番組が、おもしろくないはずがない。
きょう観たのは、地球大進化という、地球もの。46億年前に地球がようやくいまのかたちになってから、今日までにどんな足取りをたどってきたのかという、いわばわたしたちの祖先を巡るドキュメントだ。得意の、圧倒的な迫力のCGが、この番組のために作られた重厚な音楽とともにリビングルームを一挙に46億年前の地球へと連れて行ってくれる。
こういうのを思う存分楽しめるという境遇は、じつに幸せなことで感謝している。