ヴィヴィアン・ウエストウッドは年間140億円を売り上げるイギリスのファッションブランド。パンクバンド「セックスピストルズ」の結成を促して衣装を担当し、パンクファッションの元祖になったことで、フェチ界にもその名をとどろかせた。
パンクバンドの衣装はフェティッシュだ。革やPVCといったツルツルした光沢のある素材を身体に密着させて着るスタイル。これらがハードなのは、パンクは何かと戦うためのスタイルであることを彼女はメッセージとしてこめているはずだ。
最近の発言でそれはパンクファッションのみならずビビアンの衣装全体を貫くテーマであることが分かる。
「プロパガンダに抵抗するすべは文化、教養だけだ。本を読み、映画を観たりしながら、自分の頭で考え、個性を持つことが大事だ」
プロパガンダは前回の小泉衆院選を思い出せばわかりやすい。それにコカコーラやマクドナルドといった、身体を蝕む毒性外食産業のコマーシャルメッセージもまた、消費社会のプロパガンダだ。これらに対抗しなければならない。それには「本を読む」「映画を観る」ことで自らの個性を磨く必要がまずあるということだ。
プロパガンダはとてもしぶとい。テレビが弱体化すればネットに移る。ヤフーでは、創業当初は考えられないような汚い広告(たとえば消費者金融)を目にすることができる。
無料のメディアで得られるのは身体と精神を蝕む悪しきプロパガンダである。それらに対抗するべきものとして私たちが選んだ戦闘服、それがラバースーツなのだ。
市川哲也
Alt-fetish.com
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