景気よくてもサラリーマンは……

 給与所得者や低所得者に対する政府のいじめが今年に入って際だってきている。
 具体例としては
・年金改悪法案成立で保険料は上がり給付は下がることが決定的に
・配偶者特別控除を廃止
・退職金の控除をやめる方向で調整開始
・消費税の値上げ(低所得者を直撃)
・消費税を課税する課税対象事業者を、最低課税売上高のハードル下げて増やす。中小零細業者直撃。
・総額表示で消費税をどんどん上げる素地整う
 特に配偶者特別控除を廃止したり、退職金の控除をやめたりするなど、合理的な理由が一切ないままに、なし崩し的に国民から金を巻き上げようとするところを見ると、政府はあいかわらずエゴ官僚・政治家・地方の業者の意のままである。
 このように細かく細かく嫌がらせをする一方で、とんでもない大破綻の火種が確実に撒かれている。郵政民営化後も、郵貯・簡保資金の運用は国債中心で行くということが新聞に載っていた。
 今後の金利上昇局面で国債が大暴落したらたいへんだ。景気が悪化し、円が暴落して食べ物、エネルギーが入ってこなくなり、干からびる。なーんてことはないだろうが、しかし私たちの日本の行く先には、間違いなくそういう選択肢もあるということはいえる。
 それを避けるために、政府、政治家、そして有権者である私たちは、真剣に取り組まなければいけないだろう。
 まず誰が利潤をむさぼっているのか。誰が負担をしているのか。この国の膿、不均衡を洗い出す作業に、取り組むのである。
 きのうNHKスペシャルで道路公団がどうして借金が30兆円にもふくれたのかを検証していた。建設省の「命令」で、どんどん、早く、道路を造らなければいけなかったから、カネのことには頭が回らなかったというのが歴代総裁のコメントだった。
 ある意味なるほどと思った。国の事業では、節約という考え方はない。国の人たちはお金は刷ればいいもの、もらえるもの、エクセルのシートにただ単に書き入れれば済むもの、そういう認識でしかない。その原資は、郵貯へ預け入れられた国民の預金であり、給与所得者からピンハネした税金や、消費税である。
 もっとも先鋭的な人たちは、税金を支払わないで済む方策を必死に考えている。
 そうでもしないと、連中の無駄遣いを止めることはできない。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com

景気よくてもサラリーマンは……” への1件のフィードバック

  1. ハイウェイカードを道路公団の事務所に買いにいくと、いかにも天下りくさいオヤジがわんさか、茶をすすりながら新聞を読んでいます。ほぼ一日中。あと、意味不明な公社とか、政府の下請け会社とか、天下りのための会社とか、どうにかなんないすかね。っていうか、これだけ言われてんだから、どうにかなれよ。マジで怒りがわいてくる。

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