景気は株価や内閣府の発表するDIや企業業績などを見ると明らかなように、間違いなく回復局面に来ている。
円も高い水準で推移している。しかし今回の特徴は、これまでにない人材流動化と高失業率、治安の悪さのなかでの好景気ということである。
じつはこれら3つはいずれも密接に関係している。企業は効率を上げるために、正社員を減らして時間給の非正社員を増やしている。ITの進展に伴い、管理職の多くは不要になってリストラが続いている。技術や代替しがたい個性を持つ社員以外は、容赦なく非正社員に置き換えられている。
一方でとくに見逃せないのが労働集約産業におけるクレームの問題。近年にないクレームの悪質化、高度化、複雑化によって、最前線で働く労働者のストレスは高まる一方だ。
企業は景気回復と引き替えに、居心地の悪い職場を受け入れた。その結果、失業したり、ストレスがたまったりして治安の悪化につながっている。
こうした状況のなかで筆者は家計部門ががんばってくれるのがいちばんいいと期待している。つまりお父さん、お母さんたちが、確固たる倫理観と道徳心、教育マインドをもって子育てにあたる。
また単身世帯は、子育てにあたる近隣の家庭を、押し寄せるロリコン犯罪者や「むしゃくしゃしたから」人を簡単に殺傷するようなタイプの犯罪者から守るよう、協力すべきだろう。そうした協力目標を持てば、コミュニケーションも生まれて新しい縁につながる機会にもなる。
JR東日本の中央線の東京~武蔵境間は、平日午後5時台から6時台は非常に込むが、7時、8時は意外にそれほどでもない。もちろん空いているとはいえない。しかしその後、10時過ぎから終電までかなり混雑する。
この観察は、定時でさっさと帰る人と、終電間際まで残業に追われる人の二極化を物語る。もちろん前者のほうが圧倒的に中高年が多い。後者は若者たちだ(もちろん中高年も少なからず多い)。
会社勤務は家庭にいるよりも、いろいろと居心地がいいのは知っている。豪華なビル。敷き詰められたじゅうたん。快適なイス。広い机。小気味いい同僚や後輩。美しい女性。
家庭には金を入れさえすれば、あとはできるだけ関わらない方が、ラクに決まっていると思っている向きもあるかも知れない。しかしその状態はあらゆる点で長くは続かないだろう。
書いていてなんておもしろくない話だろうと反省心が出てきたのでこのくらいでやめておこう。筆者の本音を言うと、クソーまた株を買いそびれた。良さそうな銘柄はみーんな天井圏である。