Mach2はイギリスで1996年に設立された、フェティシストのための定期開催社交イベント。
ラテックス、ラバー、革、PVCなどでできた服を着ることを好む愛好家が互いに知り合い、パートナーを見つけ、社交をすることを目的に年に2回ホテルで行われる。週末の一泊二日が多い。
各イベントではイギリスのフェティッシュショップなども出店。回を重ねるごとに増える知り合いと歓談を重ねるのが楽しみである。ホテルを貸し切って行われるため、とてもリラックスして好きなファッションに思う存分身を包むことができる。写真を見る限りおじ(い)さん、おば(あ)さんがほとんど。クラブとかでトランス状態になって踊るというより、「ダンスを楽しむ」という感じ。
イギリスはレインコートの国だから、そっからラバーに入るパターンが多いようで、年季の入った、高齢のフェティシストが多い。だからこうしたパーティーも需要があるのだろう。会場では変態とかSM、ボンデージのテイストは一切見られない。あくまでラバーなどの異素材をファッションとしてきちんと、かっこよく着こなしたい人しかいない。
会はボランティアによって運営されている。収入は会報と会場費、最低限の事務コストに充てられている。Alt-fetish.comもこんな会を持ちたいと思う。しかし運営メンバーは選挙で選ばれるという。じつに民主的である。
日本でも類似のイベント「TOKYO PERVE」がある。以下に引用する、ドレスコードについての説明文を見れば分かるように、儲けようという姿勢もなく、とても真摯に毎回運営され、回を追うごとに盛大になっている。
「ドレスコード(服装規定)。入場または参加に際して、特定の服装規定を設けたパーティーです。この場合はフェティッシュ系コスチュームのみの参加となり、カジュアルな服装(Tシャツ、ジーンズ、カットソー、スーツ等)での参加は出来ません。タキシードは可。」TOKYO PERVEのウェブサイトより
「フェティッシュ(崇物崇拝)とは特定の形態や状態にセクシャリティーや嗜好を持つことの総称です。なお、分野は広範囲ですが、このパーティーでは欧米のフェティッシュファッションシーンのカテゴリーである、異素材の服装・ファッションに嗜好のある方々が参加の対象となります。」TOKYO PERVEのウェブサイトより
フェティシストの人たち、特に年齢が上がるにつれて、それでもフェティシストとしての活動を続ける人たちは、頭もよく収入も高い人が多いというのが筆者のこれまでの経験則だ。
今に政治的発言力も高まり、こうした社交イベントに政治家が挨拶に来ることもあるかも知れない。うぷぷ。戦争反対ですって言って困らせてやりたい。ガスマスクかぶって。「もごもご。こんなヒールじゃ、歩けませーん」
ちなみにPERVE(変態)という言葉は次のようなシーンで形容詞形Pervyで使われることが多い。
男「今日のドライブ楽しかったね。送っていくよ」
女「ありがとう。でも、ここでいいわ。」
男「分かった。でも降りる前に、ちょっとだけでいいからそのブーツ、なめさせてくれない?」
女「Pervy!(この変態野郎!)」