ガスマスク越しに怒る瞳

 ダンサーやモデルといったことをプロとしてやっている女性は、身体を見せることになれているためか、カメラを向けるとじつに素晴らしいポーズをしてくれる。
 今日Alt-fetish.comのギャラリーに、予告公開したnanaもそうだ。
 nanaの本格公開は今月下旬から8月初旬を予定している。ぜひ楽しみに待っていて欲しい。
 ところで、22日新聞に載った話題で気になることがあった。それは、アメリカのオッサンが日本の政治家に、憲法9条は日米間の安全保障上邪魔だから何とかしたほうが良いと言ったというもの。
 それにともなって朝日系のメディアで行われたアンケートでは、9条の改正反対をする国民は55パーセントしかいないし、また自民党議員のほとんどは憲法改正に賛成しているという。
 筆者は確かに、左寄りである。まずチンポ(右手で長年こすってきたから左に曲がっちゃってるだけ……)、つぎに政治思想が。中学時代、朝日ジャーナル、高校時代、週刊朝日、大学時代、アエラ、そして新聞はもちろん、ずーっと朝日だ(今は日経流通新聞、他意はなし)。ただし、共産主義とか、各種宗教思想、労組、もちろん公明党などとは一切無関係な、リベラルな左。
 憲法はアメリカが作ったから、もともと英語である。それを日本語に訳したのが今の憲法である。作った張本人たるアメリカが、自分たちの都合のいいように、せっかくの平和憲法を骨抜きにしようとしている。
 これには黙ってはいられないよ。
 というか最近の自民党、アメリカ、そして日本のマスメディア。どうかしていると思う。自民党は国と地方の借金700兆円というとんでもないことになっているのに、目先の選挙で汲々としていて、なんのビジョンもない。結局先送りだよ。アメリカはブッシュでアホぶりが露呈されたけど、まあ最近は民主党が優勢ということで、華氏911とかも出てきてまあさほどではないけど、憲法変えろなんてひどすぎる。日本のマスメディアは構造的にひどくなる宿命になっているんだけれど、もっと憲法を守ろうとか、平和が大事だとか言ってもらっていいと思う。大事なことをどんどん、分かりやすく国民に伝えていかないといけないのに、マスメディアは、どうしても視聴率が気になるみたいで、志が見えてこない。
 だから筆者はこのすごい吹けば飛ぶようなメディア、ブログで、声を大にしていいたいけど、日本国憲法、絶対に変えてはいけないよ。もっとも簡単にはかわらないんだけどね。ただ、マスメディアの煽動具合や、アホの自民党、なびく公明党などの様子次第では、改正もあながち非現実とはいえない。
 僕がいちばんにいたいのはこういうこと。つまり、憲法改正なんて、今、取り組むべき問題じゃないんだよ。
 取り組むべき問題は、なんといっても少子高齢化、それによって起こる地方の廃れ(すたれ)、年金保険財政の悪化、雇用情勢の悪化、そういうことへの対策だよ。あと、AFP資格の宣伝(笑……食えないんですけどー>日本FP協会さん)。
 繰り返すけど、いまは(もちろん将来も)憲法改正している場合じゃないよ。みんな、目を醒ましてよ。55パーセントなんて少なすぎる。憲法改正には絶対に反対してほしい。だいたいみんな時間がないからしょうがないんだろうけど、憲法を改正するっていうのはホント、最悪の行為だよ。それはパンドラの箱を開けるようなもので、マスコミとか政治家がいっているような屁理屈なんて一切耳を貸すべきじゃないんだよ。憲法というのは時代を超える普遍性を持つ、変え難さでは最強という意味で唯一の日本人の持つ法典、まさに日本人のアイデンティティがそこに乗っているわけで、将来だってそれがあってこそだ。
 毎日憲法9条を少しずつ読んでいる。読めば読むほど、身にしみてその内容の重さ、尊さが伝わってくる。前文なんて鳥肌ものだよ。憲法は99条しかない。だから暗記しようと思っている。憲法を暗記している政治家が何人いるんだろう。よってたかってないがしろにしやがって、人が暗記しようとしているのに。覚える前に変えないでくれよ!
 アメリカのように、日本をなにかの「パーツ」みたいにしか考えていない国、国民をバカな消費者にしかとらえないマスコミ、いまだに道路作ろうとする自民党(ひどいオッサンがよくもまあここまで結集して政党を成しているもんだと呆れ果てる)そういうのに、僕たち変態の未来をメチャメチャにされてたまるか、そういう怒りをみんなでもりあげていこうよ。今日はまず、怒りを感じて欲しい。このガスマスクのレンズ越し睨みつける瞳に。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com