MARQUIS37号、ヘヴィーラバーマガジン19号、ようやく発売となりました。本日は昨日のHRM巻頭言に続いて、MARQUIS37の巻頭言をダメ訳。ただし、MARQUISはピーターではなくサンドラという女性の編集者が書いている。
「エディター巻頭言───一般に共通した考えには真っ向から対立するかもしれないけれども、性別はフェティッシュシーンに長く受け入れられてきた。一般に思われているのと違い、フェティッシュプレイをパートナーとする羽目になった女性の多くは、けっして気の毒な犠牲者ではない。こんにち、女性はむしろこのジャンルにおいて主役の座を射止めてきている。彼女たちは自分たちの性癖をどんどんオープンにして、生い立ちや趣味をオープンにすることをためらわなくなっている。カメラマンのグレース・ローやデザイナーのクリスティーナ・キッツィスが先駆者として数えられる。20年以上前から彼女たちはフェティッシュシーンの最前線でそういうふうに思われてきた。今号は、フェティッシュカルチャーがマイノリティーからマジョリティーへと変貌を遂げた典型的な例といえそうだ。
よくご存じのとおり、スウェイやビアンカ・ビショップ、スージー・ロレーヌら素晴らしい女性モデルが、圧倒的な美しさでフェティッシュな夢の世界を現出した。彼女たちは、女性デザイナーの手によるフェティッシュクローズを身にまとい、女性カメラマンによって作品化された。
今号の48ページからの記事では、精神分析医のリー・セオドラ・フォン・ブリルによってあなたが自分のフェティシズムともっともよく共生するその最良の方法が解明されている。ぜひ読んで欲しい。この雑誌もまた長いあいだにわたり女性のフェティシストに注目し続けてきたし、ここから何人もの主体的なフェティッシュモデルも登場した。
だから私は、自称フェミニストのいう「フェティッシュシーンでは女性は抑圧されている」という言葉にはうんざりする。むしろ女性が男性と平等に扱われるのは、フェティッシュワールドの中よりも普通の世間一般(特に中産階級)の中においての方がよほど難しい。いずれにしても、女性が抑圧されている世間一般の状況を変えられるのは私たちひとりひとりの内面の努力にほかならない。
2006年の幕開けからすでに数週間。最初のビッグイベントが近づいている。もちろん私たちMARQUISのスタッフはすべてのイベント会場に足を運ぶことはできない。けれどもできるだけたくさんのイベントを紙面で紹介したいと思う。だから、イベントオーガナイザーのみなさんにはくれぐれも、ベストなタイミングで私たちに情報の提供をお願いしたい。同じことは、デザイナー、カメラマン、作家についてもいえる。せっかくの作品やイベントが世に出ても、広く一般に告知されずに消えてしまうなんて最悪だから。忘れちゃいけない、最強のトレンドセッターであり、情報提供者はもちろんみなさん、MARQUISのリーダーズ。MARQUISはあなたのためにあります。ぜひ、教えて。私たちの雑誌MARQUISで取り上げて欲しい特集、見たい写真や記事、人物のことを。何がピンときているか、あなたにとって大切なものなのに私たちがフォローし切れていないものについて。
ところで、ついに決定。MARQUISは年4回の発行から、一回増えて、年5回の発行になった。いま進行中のプロジェクトは、フェティッシュアカデミー4、メガブーブス2。そういうわけで、これからもMARQUISをよろしく、あとこの37号を思い切り楽しんで。(サンドラ)」
女性がフェティシズムのパワーによってますます力を得てきているという全世界的な潮流が起こっているという。実際、グッタリした男をひきつれてパーティーで元気なのは女性たち。思い思いのコスチュームに身を包んで、競い合っている。けっこうなこと。
ところで文中言及されたスウェイちゃんは超かわいい。
市川哲也
ALT-FETISH.com
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