読書術

 ゆっくり読む。というのが昔からの知恵らしい。筆者も、このタイプの読み方が好きである。ジトーッとゆっくりゆっくり読むのである。もっともゆっくり読んでいると、下らないところはパッパッと飛ばせるので、結果としては早く読むことになる。しかしほとんどの場合そんな下らない本はそもそも買わないので、一冊の本を読むのに1ヶ月とかかかることもある。
 また複数の本を同時に読んでいる。いまは3冊くらいの本を読み進めている。これは以前会社勤めしていた頃はなかった慣習だ。以前、読書するのは通勤電車の中のみだった。いまは家で仕事をしているから、あらゆる機会、場所が突発的に読書の場になる。本が置いてあるところが、読書の場所なので、デスク、ベッド、トイレ、この3カ所にそれぞれある本が同時並行的に読まれる(そして遅々として進まない)。
 あふれる本をどうするか。筆者の知人は情け容赦なく捨てる。そして、辞書やデータ集などのリファレンス性の高いものだけ残すって。しかし、そういうのは最近ではネットが充実しているから、いよいよ残す本は少なくなっていると言っていた。
 筆者は本を捨てることができない。もちろんある程度時間が経った雑誌やどうでもいいバカな本、仕事で必要だったやむを得ず買った本は捨てるけれど。
 そして捨てる基準は、追ってあるページの多さ。筆者は重要だと思う表現が書いてあるページの端を折ることにしている。まあまあ重要な場合は下の端を、非常に重要な場合は上の端を折る。このように、折られたカ所が少ない本は捨てる。
 後日再読するとき、めじるしとして使おうと思って折るわけである。しかしあらかたの読者がこの結論を容易に賢察するとおり、こうした営みをここ10年続けていて、何十冊も本はあるんだけれど、わざわざ引っ張り出して折ってあるところを確認したり参照したことは2~3回しかない。
 ところで、ブログ。コメントによく書いてくれる「鼻」さんのものは、友人だから必ず読むけれども、他人のブログはどうしても読む時間がとれない。でも読みたい。
 そうか、PCをトイレに置けばいいんだ。

人質日本人解放

 イラクの武装勢力によって誘拐されていた日本人が今日、8日ぶりに解放された。武装勢力は3人は民間人であり、また日本国民が自衛隊派遣をやめるようデモを行ったことを、解放の理由としている。民間人を手厚くもてなすイスラム聖職者協会の方針にしたがったことも解放の理由である。
 筆者が今回の事件で日本国政府がどんな役割を果たしたのか(あるいはまるでなんの役にも立たなかったのかも知れない)サッパリ分からないけれども、少なくとも国外へ出国するときに必須のパスポートには次のように書いてある。
「日本国民である本旅券の所持人を通路故障なく旅行させ、かつ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸官に要請する。日本国外務大臣」
The minister for foreign affairs of Japan requests all those whom it may concern to allow the bearer, a Japanese national, to pass freely and without hindrance and, in case of need, to afford him or her every possible aid and protection.
 問題は、この英文である。これって伊藤の英文解釈教室並に難しい。最初に書いてある「日本国民である……要請する」は日本語は主語がないごく普通の固い日本語だが、これをたぶん無理矢理直訳したんだろうと思われる。
 今日は、FPとしてこの、海外旅行者がまず頼りにする唯一の書類、パスポートのこの英文について考えたい。
 英文での主語はThe minister of foreign affairs of Japan日本の外務大臣である。動詞はrequests求める、要請する、という他動詞の現在形である。英語の時制には7つだかあるが、ここで現在形を使うのは、こういう法律とか公文書ではよくある話。requestが他動詞であることから、目的語である名詞を探すことにする。すると目的語はall those whom it may concern to allow the bearer, a Japanese nationalこのパスポートを持っている日本国民を受け入れる担当者全員に、というのがわかる。つまりこの文はS+V+Oの第三文型であることが分かる。
ここまでで、大臣は、担当者に要求しているんだなーっと分かる。で、なにを? そのなにを、というのが、非常に重要だと思う。
自衛隊派遣に反対の意を表明する目的で誘拐することを(要請する)、
とか、
自分の宗教理念に基づいて、火あぶりで殺すなどと脅すことを(要請する)、
とかでは、どうやらないようだ。
 英文に戻ろう。副詞句としてrequestを修飾しているto pass以下だ。to pass freely and without hindrance and, in case of need, to afford him or her every possible aid and protection.自由に、支障なく通過させることを。また彼ないし彼女(つまりパスポートを持っている日本人)に、もし必要な場合、援助したり保護してあげることを。
 以上の解釈によって、この文章は、付記されている日本語のような意味を表していることが理解できる。
 しかし筆者が注目しているのは、果たしてこの英文が、彼ら武装勢力の人たちに理解してもらえたのかどうかだ。
 というのも、けっこう難しい文章だと思うから。筆者はちなみに、最近受けたTOEICは730点だった。TOEICこのこの水準は、上位2割以内ということなので、大多数の読者にとっては自慢に映るかも知れないが、ここでは私は自慢したいんじゃなくて、それでもこの英文は難しいということを強調したいためにあえて自慢している(って自慢じゃん)。
 この英文は、きっと武装グループには意味が分からなかったかも知れない。というのも、この文にはto不定詞をとる他動詞がconcernと、allowと、ふたつあるから。しかもそのあとに、肝心のto不定詞が4つもある。これはけっこうわかりにくいと思う。しかも一文である。カンマでばんばん区切っているし、all those whomなどという難しい関係代名詞も入っている。
 というわけで、海外旅行へ行くみなさんには是非、このパスポートに書いてある英文の意味を熟慮した上で、また、日本はいま、自衛隊派遣していて海外旅行はリスクが高くなっていること、この辺をふまえて欲しいと思う。
 ところで筆者は、ドイツやフランス、ロシア、中国などほかの超大国がぜんぜん派遣していないのに、派遣される日本の自衛隊って、本当にお気の毒としかいいようがない。もちろん自衛隊のイラク派遣には反対である(劣化ウランなどの放射能汚染がひどいでしょ。それに税金そんな余裕はないはず)。
 ドイツ、フランス、ロシア、中国のように、派兵する理由がない、必要がないから、派兵しないというスタンスを貫ける国がうらやましいカギリですなあ。ちなみにこれらの国は、いずれも英語が公用語ではない点において日本と同じである。
 あともう一つ、この3人は、危ないところへ行ったのだから自業自得だなどという人もいるけれども、それはまったくの誤りである。というか、そういう考え方は、憲法に反する。取材の自由というのは憲法で保証されているからである。

となりのフェティシズム,Alt-fetish.comのフェティシズム

 Alt-fetish.comが追求し、みなさんに提案しているフェティシズム。似ているけれども、微妙に異なるものがある。それは、全身タイツフェチ、透明ラバーフェチ、バキュームベッドフェチ、パンストフェチなどの一派である。これらを総称してとなりのフェチシズムといってみたい。お隣さんというのには、同じフェティシストとしての共感、尊敬、そしてあくまで互いに独立している、他人である、それ故、いらぬ誤解や紛争は避けたい、という気持ちを込めた。
 今回は、隣のフェティシズムと区別するために、3つのAlt-fetish.comがこだわるポイントを定義したい。
 Alt-fetish.comのフェティシズムの3ポイント、それは次の三つだ。
1.黒い(または透けない)
2.体にぴったりする
3.てかてか光る
 順番に説明しよう。
 1は、私たちのフェティシズムが、峰不二子や各種戦隊ヒーローもの、革のブーツを起源とすることから譲れない。透けるととなりのフェティシズムの一大勢力であるパンストフェチあるいは透明ラバーフェチになってしまう。オルタが日本のセールスパートナーをつとめるマーキスの代表、ピーターは実は透明ラバーフェチである。オルタとしてはことあるごとに(たとえば雑誌の感想を言うときなどに)、透明ラバーよりも黒のラバーを、と申し入れをしている。ピーターはもちろん、黒のラバーを嫌いじゃないので、その辺のマーケティング感覚というか、バランス感覚については信頼できる。
 2の要素は、エロティシズムを喚起する不可欠な要素、ボディラインを強調するためで、はずせない。オルタが販売するキャットスーツ、グローブ、ストッキング、マスク、うるさいほどにサイズについては正確に明記してある。しつこいくらい、サイズは間違えないよう、訴えている。キャットスーツについては特にサイズが重要で、主要なサイズの、主立った箇所はすべて採寸し、表示してある。サイズが合わなければ、ほかの二つの要素が成立しても趣興は半減する。サイズが合わないとわかっているのならば、注文をしないで欲しい。ところでもし、サイズなんか関係ないんであったら、たとえばバキュームベッドの人のように、となりのフェティシストになってしまう。やはり私たちは、滑稽さよりも、かっこよさ、緩慢よりも緊張、目的よりも見た目にこだわりたいのである(もちろん目的も大事です)。とくに最後の目的=オルガスムに達したいばっかりに、自分の外見的状況はさしおいて快楽に突っ走るのはよくない。万が一、その姿を誰かに見られたとしても、「かっこいい」って思ってもらえるような部分を持つことが大切だ。
 3の要素もまた重要だ。カラスは、光っているものにまず反応する。そしてある種の精神疾患を患う人間も、テカテカ光るものに特有の反応を示すという。もちろん私たちは、カラスでもなければ、病人でもない。でも、光るものに惹かれるのは、生き物として基本的に備わった欲求何じゃないか? 自動車。すべてつや消しだったら、欲しいと思うだろうか。むしろつやを出すために、あらゆる努力が注がれている。つやなしだと、これまたとなりのフェティシストである、全タイ(全身にタイツをまとうことへのフェティシズム)さんになってしまう。オルタは最近、ベルトとかリストバンド、足のベルト、ボディーハーネスを売り出した。これは、キャットスーツを着るとどうしてもモジモジくん(とんねるずがバラエティー番組でやっていた、全身にタイツを着たキャラクター)になってしまう。いくら光っていても、モジモジくんではあまりにも恥ずかしい。自分としては、これにフェティッシュな感興は沸かない。そこで、面を区切る線が必要だ。ビジュアルがシャープに締まる。
 これら3要素が、オルタの、ほかのフェティシズム、となりのフェティシズムとは区別されるポイントだと思う。
 言うまでもないことだけれども、のぞきとか、ロリコンとはまったく違う。そういう犯罪者はお隣さんですらない。
 なお、サイト上で、「アンナに訊こう」というコンテンツがある。Alt-fetish.comのフェティシズムの詳細はオリジナルキャラクターアンナのレッスンを受けて欲しい。

あのアメリカでこんな雑誌が

マーキス最新号で、編集長がアメリカのサブカルチャー雑誌「プロパガンダ」の編集長フレッドと対談している。
「プロパガンダ」はNYで刊行されるサブカルチャー誌。フェティッシュ、パンク、アウトロー、賭博師(ハスラー)、オシャレをキーワードとする。20年前に、堕落した両性具有者にとりつかれたアメリカ人フォトグラファーフレド・H・バーガーが刊行した。いまはNYのフェティッシュバイブルとなっている。
ちょっと興味深いのでこのブログの読者のみなさん、誇り高きフェティシストのみなさんにも紹介しよう。
MARQUIS:ストレンジセックスにはどういうふうに興味を持ったの?
フレッド:ストレンジというのは僕にとってはないんだ。ボンデージSM、フェティシズム、ホモ、両性具有、服装倒錯、こういうのはみんな僕にとってはごくノーマル。物心ついたときから、そうだね、8歳とか9歳くらいのときから、こういうのがたまらなく魅力的に思えたんだ。気がついたら、すでにそういうのを好きになっていた。
MARQUIS:どんなセクシュアリティーがあなたの興味を引くの?
フレッド:いわゆる生殖を前提とした男女の前戯と挿入を伴うセックス以外のほとんどすべて。僕が性的に興奮するには、違法というか、やばい要素がないとダメ。普通のセックスにはないテンションを引き起こす何かがほしい。特に何らかのタブーを破るっていうのは、僕に最高の喜びを与えてくれる。
(中略)
ARQUIS:あなたはアメリカの、アンダーグラウンドセックスカルチャーのパイオニアだと思っているのか?
フレッド:アメリカには高品質で情熱的な、洗練されたオルタナティブセックスに関連する雑誌はない。普通アメリカのフェティシストはイギリスのスキン・トゥーや独のMARQUISを見て楽しむほかない。つまりプロパガンダはそれらとは違う独自のスタンスを持っている。最大の違いは、単なるレザーやラテックスについての雑誌ではないということだ。プロパガンダのテーマは、破壊である。しかもジェンダーをもてあそぶことによって引き起こされる破壊だ。もてあそぶとは、驚くべきやり方でもってジェンダーを再構築することだ。
(中略)
MARQUIS:アンドロジャインにこだわるわけは?
フレッド:アンドロジャイン(男性女性の区別ないひと、男(女)らしさのない男(女)性、女(男)性的な男(女)性)は反乱、反抗の一形態だ。なぜなら性別を意識しない、半男半女、異装趣味は、社会の根幹を支える男女という枠組みを根底から覆すことを意味するからだ。つまりそれは、ある種の破壊行為といえる。プロパガンダは社会を変えるための宣伝だとすると、アンドロジニーはまさにその目的完遂に不可欠な合法的手段といえる。
(中略)SMとか、あるいは殉職行為にはある種のエロティシズムがある。それは動物の生殖目的の性交からは決して得ることのできない快楽だ。
そもそもフェティシズムとは、人(フェティシスト)が、それ無しではオルガスムに到達できないものである。これはまさに、セックス(性交)それ自体が快楽そのものだとする完璧な自然の道理に対する反抗だ。
───いかがだろうか。このような捉え方でフェティシズムをテーマに雑誌を作り続けている人がいるというのは非常に興味深いことである。あの、アメリカで……。

ライダースーツのモデル

そもそもフェティシズムとは何か。凡百の言葉より一枚の写真によってそれを物語ってもらうことにしよう。
catsuits.jpgこの写真をみてください。
この写真はNYにすむ友人からもらった。
ところで、Alt-fetish.comが日本のセールスパートナーとして関与しているMARQUIS社では、2つの雑誌を刊行している。ひとつは、MARQUIS、もう一つは、ヘヴィー・ラバー・マガジンである。
MARQUISはあくまでファッションの一ジャンルとしての位置づけでラバーフェティシズムをとらえる。世界中のラバーファッションデザイナーの新作を紹介したり、ラバーをテーマとするクラブイベントを紹介したり、である。
世界にはたくさんのラバーコスチューム工房や、デザイナーがいる。彼らの活動により、ラバーフェチがただの変態以上の、もっと価値があってクールな存在になっている。世界のファッション誌上において市民権を獲得しつつある。
一方、ヘヴィー・ラバー・マガジンのほうは、そのタイトルが示すとおり、かなり深くビザールよりのラバーフェチを追求したテイストだ。
ボンデージとか、縛り、そういうったものも紙面には多く登場してくる。世界で活躍する有名女王様も出てくる。写真のクオリティも高く、誌面いっぱいにカラーで印刷されたビザールフォトの数々は、この雑誌の他ではお目にかかれない。
昨今増えている、女王様個人が自分の写真を撮ってアップし、有料で見せるペイサイトから、ピーター(編集長で発行人)が選りすぐって紹介しているのも見逃せない。月額料金を支払うことなく、こうしたいろいろなペイサイトのラバーフォトを見られるのはたいへんお買い得と言える。
まずはこうした雑誌を読んでみるのも、フェティシズムの世界を広げるのに役に立つ。

イチ小売企業として考えること

Alt-fetish.comは2001年からスタートして、今年の6月で4年目に突入する。MARQUIS社の代理店として始めたAlt-fetish.comも、今や複数の取引先を世界に持つ(とかいって独と日本だけだけど)、毎日300人のユーザがアクセスするサイトに成長した。
特に昨年の暮れくらいから毎月平均して10着のキャットスーツが売れている。これはじつに驚くべきことだ。
これもひとえに、大勢のフェティッシュファンの人たちのおかげと心から感謝している。
今後の方針としては、
顧客満足度を最大にするサイト運営
需要を創造する提案型の商品展開
コンプライアンス(法令遵守)経営
専属FP、ライターを生かしたユニークなコンテンツ
フォーマットになりうるフェティッシュプレイの体系構築
などをテーマに、ますます努力していきたいと考えている。
そして直近の課題はもちろんラバーのキャットスーツの展開だ。これはサイズの問題があり、また仕入も輸入商品としては最高額になるため、ほかの商品とは異なる販売手法を研究しているところである。
しかしまもなく、Alt-fetish.comの顧客はかつて体験したことのないほどの優れた、着実な方法で、もっとも自分にあったスーツを、良心的で合理的な価格で手に入れることができるようになる。
これからもAlt-fetish.comにどうぞご期待ください。

日の丸君が代立たない先生処分

アホの石原のせいで著しく進む東京の右傾化。
母は、公立学校のすべての式典で、君が代の時はいつも座っていた。母だけが座っていたから、そこがまるで陥没したように見える。母は先生としてではなく、父兄の席でそういう行動をしていた。別に左翼とかじゃない。何らかの組織に属しているわけでもない。ただ立つ必要がないから、ということで座っていた。
筆者は、そういう母を見て、ふーんと思い、立つ人と座る人のあいだの違いはなんだろうとか、いろいろ問題意識を持って考える機会を得た。
ところが、こういうふうに座ることが法律で許されなくなるとなると、子供の問題意識が芽生える機会もなくなってしまう。ひどい話だと思う。
右肩あがりで国が伸びてきた時代は終わって、子供が産まれないとか晩婚化で景気も頭打ちである。企業の需要も今後、今までのような成長は絶対にあり得ない。
そうした中で、小泉、石原に見られる相次ぐ右傾化の兆候。国民に、なにも考えるな、といっているとしか思えない。
ブログは、そうした国のあやしげな魂胆に異を唱える絶好の場だと思う。少なくとも考える場として機能していると思う。
筆者はちなみに創価学会、左翼、右翼、特定政党、宗教一切に属していないことを念のため付記しよう。

10周年、女性を取り巻く環境は変わった

届いたばかりのヘヴィー・ラバー・マガジン最新号(13号、2~3日中にウェブで販売開始します)から、巻頭のピーターの言葉を紹介しよう。日本でもこうしたことが起こってくれればよいが、Alt-fetish.comにモデルを名乗り出てくれたフェティシストで女性の方は、ユリカさんなど数えるばかりだ。おそらくピーターがいうように、これで生計を立てるというのは困難な話である。ただAlt-fetish.comに名乗り出てくれさえすれば、そして素質があれば、きちんと育てたいという希望はある。何度モデル募集を告知しても応募は一切来ないからあきらめてますが! ヘボ翻訳は市川です。
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MARQUISは1994年に設立されて以来、今年で10年目となる。この10年でたくさんのことが変わった。フェティッシュシーンは拡大し、はるかにセルフ・コンシャスになった。とりわけ、女性フェティシストたちの変わり様は特筆すべきだ。
 いつも、私はMARQUISと、ヘヴィー・ラバー・マガジンの発行人として、カメラマンとして、適切な女性モデルを探すのに苦労してきた。もちろんビデオ作品を撮るにあたっても同じだ。遠い国のモデルには飛行機で来てもらわねばならなかった。また中には単にお金のために割り切って、この独特のにおいを放つラバーを着る人もいた。
 だがこれはもうずっと昔の話。今や事態は大きく改善している。今日、フェティッシュシーンには大勢の美女がいくらでもいる。彼女たちは憶することなく自分たちはフェティシストであると告白し、お仕着せではなく自分たちのラバーコスチュームを喜んで着て、魅了してくれる。ファッション性の向上も、この潮流に寄与している。優れたフィット感と品質を持つ、素晴らしいデザインのラバーコスチュームは、以前はほとんどなかった。だが今やフェティッシュシーンにおいて、多くのデザイナーが登場し、世界市場で競い合うようになったのだ。普通の仕事を辞してこの世界に飛び込み、フェティシズムだけで生計を得る女性たちも増えた。彼女たちは自分自身のフェティシズムにすべてをかけている。これはじつに注目すべき事態である。
 素人の女性がフェティッシュモデルとして世界的な名声を博し、成功していることのインターネットが必要不可欠な役割を果たしているのはいうまでもない。自分のウェブサイトで、あるいはメールで画像を数点送るだけでも、今は簡単に、求める人に自分の写真を届けられる。ウェブ前史においては、金をかけて撮影し、郵便メールでカメラマンや出版社社主へプリントを送って、長い間返事を待たねばならなかった。さらに、成功の登竜門である雑誌メディアに掲載されるためには長い時間待たねばならなかった。それが今日、自分たちのウェブサイトを作ることで、自分で知名度を上げられるようになった。雑誌社は、勝手に追いかけてきてくれる。
 MARQUISは、2004年の春、ついに最初の「フェティッシュ・モデル・ディレクトリー」を刊行する。光沢のある美しい紙には、世界中のベストフェティッシュモデルが掲載されている。その数は、100人に及ぶ。しかも彼女たちの情報やメールアドレスなど「テクニカルデータ」がついている。まさに、10年前、モデル探しに多いに苦労した私がいちばんほしかった、美しいフェティッシュモデルの電話帳だ。
 今号でも新しいフェティッシュモデルが何人か登場する。楽しんで!
Peter W. Czernich
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世のみなさんはただの変態、それもものすごいビジュアルの、笑っちゃうほどの変態の人たちが一体なにをいっているんだろうと目を白黒させるかも知れない。しかし、この巻頭言を見れば明らかなように、ファッションや、ネットと素晴らしい仕方で融合することによって、変態というのが、自分も楽しめるものになってきているという世界的な潮流がある。変態といってもロリコンみたいな犯罪行為と違い、フェティシズムは快楽追求のプロセスで犯罪性はなく、健全である。おまけにその高いファッション性とインパクトから、ファッションや映画のコスチュームクリエイティブにたいへん強い影響力を持っている。
これからの日本のフェティッシュシーンの隆盛、フェチのファッションカルチャー化には、トウキョウパーヴやトーチャーガーデンが重要な役割を果たしていると思う。しかし印刷媒体がないのは非常に残念だ。トウキョウパーブやトーチャーガーデンの主催団体がどこか信用のおける印刷出版プロダクションを保有して定期で出すようになれば、世間には大きなアピールとなるだろう。

マルホランド・ドライブ

デイヴィッド・リンチ監督のマルホランド・ドライブを観た。一度観ただけだとよく分からないけれども、映画の持つ雰囲気や空気感はよく伝わってきて、リンチらしい映画だと思った。しかしツイン・ピークスがいちばん好きな筆者としてはちょっとものたりんかんじはした。
このページに素晴らしい解釈が載っている。もう一度観てみようと思った。やはり何度も観て味わうのがいちばんいいと思う。もっとも筆者にその時間はないのだが。
ところで私がリンチを評価しているのは、オッサン遣いがうまいからだ。渋めの、あまり有名ではない俳優やら婆さん女優、あるいはコビトの人などをどっからか見つけてきて絶妙な使い方をする。
また小物、古い電話、明滅する裸電球、ダサイインテリア、ねっとりした音楽、そういうのもいい。どこか異次元を思わせながらも、懐かしい、奇妙な感じがする。この感覚は、高橋留美子のうる星やつらに底通するものがある。不気味で懐かしいという感覚。
どうだろうか。

ラバーキャットスーツ、Alt-fetish.comの新しい挑戦

筆者は、マネージャーの命により、近々Alt-fetish.comで発売を始めるブラックスタイルのラバーキャットスーツの試着をさせられている。
いろいろなサイズのキャットスーツを着られる。先日着た最小サイズ、男性用のXSサイズを着たときは格別だった。
非常にきつくて、あらゆるところが少しずつラバーに引っ張られて身体に密着している。まっすぐに立つのもけっこう拘束感があって油断すると身体がすぐに曲がってしまう。そうするとどうだろう、股の部分についているファスナーをゆっくりと開けて指をつっこんでみたときの何ともいえない開放感。快感。誤解しないでほしいが、アナルに指を入れたわけではない。
不思議と自分は女で、とにかく誰かに入れてほしいという思いが強くわき起こった。しかし入れる穴と言えばアナルくらいしかないのが悲しい。入れるものは一切無く、欲求不満が募った。
そこで、今度はペニス付近から大量のローションを注入してみた。皮膚とラバースーツのあいだのわずかな間に挟まれたペニスはこれでローションまみれとなり、まるで女性の膣に挿入したときのような感覚だ。とにかくうずうずするほど気持ちがいい。
ジッパーを締めて、上からペニスを、コックを操作するみたいに、亀頭部分を指で上から押さえながら上下に動かしてみた。するともう最高に気持ちがいい。ラバーと皮膚のあいだのローションがねっとりとペニスにからみつく。ああこれ、全身コンドーム状態だと思った。
しかしそのうち、別の思いが頭の中に出てきた。いじっているのはクリトリスである。亀頭=クリトリスというのは高校の生物の授業で習った。
これは完全に、女のオナニーではないのか?ラバーの上からでは、陰茎を前後にしごくことができないから、押さえたりこすったりしかできない。
何ともいえず欲求不満のまま、甘美な時間だけが過ぎていく。女のオナニーはかなり変態度が高く、快感も長続きするなと思った。最後まで行かなくても、いろいろな楽しみ方がある。
ラバーキャットスーツの販売にあたっては、Alt-fetish.comはきわめて正確な採寸を可能にする独自のサイズチャートを作り、そのチャートを用いることにより、5サイズから最適なキャットスーツをお客様が選べる体制にする考えだ。
またラバーオナニーにぴったりのローションをドンキホーテより安く供給。脱いだり着たり、光沢を出すのに使える高機能ラバードレッシングエイド(光沢剤・潤滑剤)もニューリリースする予定。
ラバーキャットによるローションオナニーの実践により得られるこの快感は、ほかのいかなる人間の営為によっても得ることができない、まったく独自の新しい快感である。

年増を極める団塊ジュニア

娘の幼稚園の入園式に参加してみた。お父さんたちもけっこうきていた。
筆者はそこで、日本社会で進む少子高齢化の現実を目の当たりにした。筆者(32)と同じ年齢の子供を持つお父さん、お母さんたち。筆者から見ると、おじさん、おばさんなのである。
髪の毛が薄くなっているおじさんはめずらしくない。ファッションセンスがおばさん化しているお母さんたち。変に高そうなスーツ。年齢は顔に刻まれた深いしわと濃い化粧から容易に30代半ば以降と推定された。
記念撮影のときに、雛壇で隣り合ったおばさんのひとりが、不意に私の顔を振り返って見て、こう言った。「○○中学で一緒だった○○くんだよね」
なんとそのおばさんは、筆者と同い年。中学時代の元クラスメートである。元クラスメートの娘が、偶然にも私の娘と同じクラスになるとは。
その偶然にも驚いたが、彼女のおばさんぶりにはもっと驚いた。一体どういう雑誌見ればそんなんなるんか?
30代を迎えた段階ジュニア世代。なんなんだろう、この年増ぶりって一体。あー歳を取りたくない。なぜってそれは、死ぬのに近づくことを意味するから……。

フェティシストのための社交クラブ

Mach2はイギリスで1996年に設立された、フェティシストのための定期開催社交イベント。
ラテックス、ラバー、革、PVCなどでできた服を着ることを好む愛好家が互いに知り合い、パートナーを見つけ、社交をすることを目的に年に2回ホテルで行われる。週末の一泊二日が多い。
各イベントではイギリスのフェティッシュショップなども出店。回を重ねるごとに増える知り合いと歓談を重ねるのが楽しみである。ホテルを貸し切って行われるため、とてもリラックスして好きなファッションに思う存分身を包むことができる。写真を見る限りおじ(い)さん、おば(あ)さんがほとんど。クラブとかでトランス状態になって踊るというより、「ダンスを楽しむ」という感じ。
イギリスはレインコートの国だから、そっからラバーに入るパターンが多いようで、年季の入った、高齢のフェティシストが多い。だからこうしたパーティーも需要があるのだろう。会場では変態とかSM、ボンデージのテイストは一切見られない。あくまでラバーなどの異素材をファッションとしてきちんと、かっこよく着こなしたい人しかいない。
会はボランティアによって運営されている。収入は会報と会場費、最低限の事務コストに充てられている。Alt-fetish.comもこんな会を持ちたいと思う。しかし運営メンバーは選挙で選ばれるという。じつに民主的である。
日本でも類似のイベント「TOKYO PERVE」がある。以下に引用する、ドレスコードについての説明文を見れば分かるように、儲けようという姿勢もなく、とても真摯に毎回運営され、回を追うごとに盛大になっている。
「ドレスコード(服装規定)。入場または参加に際して、特定の服装規定を設けたパーティーです。この場合はフェティッシュ系コスチュームのみの参加となり、カジュアルな服装(Tシャツ、ジーンズ、カットソー、スーツ等)での参加は出来ません。タキシードは可。」TOKYO PERVEのウェブサイトより
「フェティッシュ(崇物崇拝)とは特定の形態や状態にセクシャリティーや嗜好を持つことの総称です。なお、分野は広範囲ですが、このパーティーでは欧米のフェティッシュファッションシーンのカテゴリーである、異素材の服装・ファッションに嗜好のある方々が参加の対象となります。」TOKYO PERVEのウェブサイトより
フェティシストの人たち、特に年齢が上がるにつれて、それでもフェティシストとしての活動を続ける人たちは、頭もよく収入も高い人が多いというのが筆者のこれまでの経験則だ。
今に政治的発言力も高まり、こうした社交イベントに政治家が挨拶に来ることもあるかも知れない。うぷぷ。戦争反対ですって言って困らせてやりたい。ガスマスクかぶって。「もごもご。こんなヒールじゃ、歩けませーん」
ちなみにPERVE(変態)という言葉は次のようなシーンで形容詞形Pervyで使われることが多い。
男「今日のドライブ楽しかったね。送っていくよ」
女「ありがとう。でも、ここでいいわ。」
男「分かった。でも降りる前に、ちょっとだけでいいからそのブーツ、なめさせてくれない?」
女「Pervy!(この変態野郎!)」

株はチェック法で

株式投資の世界では、業績や企業の価値から今後の株価を予測するファンダメンタル分析と、これまでの株価の値動きを統計的に処理して過去の動きのパターンを抽出し現在に当てはめるテクニクカル分析という主要な二つの株価予測の手法が存在した。
しかし学者の多くが株価の値動きを対象に学問を論じるのを忌避するのはもちろん、ファンダメンタル、テクニカルいずれもが、将来の株価の予想には役に立たないということを主張してやまない。
そして中にはランダムウォーク理論といって、まったくでたらめに株価は動くので、個別銘柄を売り買いしていたのでは売買手数料なども加味するとインデックスには勝てないという説もある。
実際のところ、どうなのか? ファンダメンタルもテクニカルも、それぞれ使える部分もある。そういうところを無視してやる場合、間違いなくリスクは高まる、くらいに筆者は考えている。
そもそも株式投資で、ファンダメンタルだテクニカルだと小難しい理論をああだこうだいうこと自体誤りだと思う。それよりも、実践しなければ意味がない。
そして実践して分かるんだけれども、それぞれの説で無視できないものがある。固定比率が高く(短期の借金で回収の遅い設備投資しちゃってる)キャッシュフローがマイナスが続いている(儲かっていない!)のは危ないとか、移動平均やモメンタムなどの主要なテクニカルの指標が示すアラート(投資家たちの右往左往ぶりが出る)は無視しちゃいかん、ということが。それに5パーセント下がったら損切りするとか、そういうアホみたいな損切りのルールも無視しちゃいけないと思う。
最低限のチェック事項として、そういうのを利用すればいい。しかもそうした情報はほとんど無料で手に入る。昨今の売買手数料は非常に安く松井証券などは10万円以下は無料だ。
どうだろう、あまり構えずに、気軽に所詮は株と割り切って楽しんでみるのは? そんな無責任な、儲からないと思っているのならやめろというのがFPでは?とつっこまれたら次のように言い返す。
だから、所詮は株。余裕資金をほんの少し費やしてみろと。デイトレやれなんて口が裂けてもいわない。FPだから。
こう思ったのは、『天才数学者株にハマる』という本を読んだからである。
あともう一つ、最近知り合ったあるアナリストがこう言っていた。優秀なアナリストは、主要な銘柄、自分が追っている銘柄の10や20のチャートのかたちは頭の中に入っていると。チャートのかたちを覚えるっていうのもけっこう大事。そうしないと、本当の買い場っていうのがわからないし、かう決断もつかないと思う。
事実によって確証が得られない事柄においてもっとも力を発揮するのは、「確信」つまり思いこみである。これなくして、ギャンブルはできませんなあ。

小泉首相の靖国参拝は違憲

小泉の靖国参拝については、不気味な、ちょっと頭のおかしなところがあると思っていただけに、今回の司法の判断は素晴らしいと思った。
何様のつもりなのかサッパリ分からない。国は宗教活動しちゃいけないって憲法に書いてある。それをどうしてダメなのか分からないって、ほとんどロリコン犯罪者に近い理屈だと思う。子供が好きだから。どうしてそれがダメなのか、分からないという。
法律を軽視して、分からないからって、自分の信念を貫く態度は完全にイッちゃってる。日の丸君が代がたどってきたいかがわしい歴史を省みることなく、学校の式典で国旗国家を法制化した石原都知事だって同じである。
ヤツラの言動の根幹にあるモティベーションが本当にキモイ。分からない。
あと、今や与党の重大なポジショニングにある公明党の、あの、例の巨大支持母体。同年代の若者でも、信者は、家に仏壇を設置して(それも金もないくせに結構高いのを、銀行ローンで買ったりしている)、毎朝お経を上げているのを見聞するにつけ、うさんくさく気味悪いことこの上ない。
結局公共土木事業同様、国民のある一定の層を占める人たちにアピールする手っ取り早いやり方なんだろうけれども、それを強化しなければならないほどに、政府の財政事情は苦しく、未来は暗いということだろう。