フェチと服装倒錯の分類

ウェブサイトを徘徊していたら、「カウンセラーユアサの性心理講座」のなかに、服装倒錯についてのページを見つけた。
 このページでは服装倒錯について説明がしてある。服装倒錯は異性の格好をして性的興奮を得る行為のことだそうだ。その診断についてユアサ先生は次の4要件をあげる。
服装倒錯者の診断
1.ヘテロの男性が女性の衣服に性的興奮を覚え、それが6ケ月以上継続していること。または女装して性交する人。
2.女装が性交と関係する場合その行為後しばらくは女装したい気持ちが消滅する。女装しないときは、はっきりと男性を意識する。
3.完全に女性として生活する人ではないし整形や性ホルモンで女性化しない(それは異性願望者となる)。
4.年齢とともに機会があれば女装し、その回数も時間も増える傾向にある。
(出典「カウンセラーユアサの性心理講座」
 上記診断の要件で「女装」を「ラバー装」にすればまんま当てはまる。2の要件はけっこう味わい深い。何しろラバープレイのあとはそうしたい気持ちが失せるし、普通に女の人とセックスする場合はラバーへの欲望はあまりなく、単なる男として機能する。
 オルタ・フェティッシュという名称が示すように、私たちは自分の服装倒錯(ラバーコスチュームへの熱狂)はフェティシズムだと思っていたが、このユアサ先生によると服装倒錯とフェティシズムは違うという。
 フェティシズムは対象がものであり、そのものを触ったり臭いをかいだり凝視することで興奮するのに対し、服装倒錯はある種の服を身に着けた自分に対して興奮するという。対象が変身を遂げた自分であるところが服装倒錯のフェチと異なる顕著な点だ。
 ラバーを身に着けた美女を見たがるのは、鑑賞があとで「反射的利益」として帰ってくるからといえる。
 服装倒錯者は治療の必要性を自覚しないから治療も何もないらしい。しかし加齢とともにラバー装の機会が増えるというのは家族がいる場合トラブルの元になることがあるだろう。
 まあしかしクリエイティブな工夫によって服装倒錯というある種の病、異常を人生の滋養に変えることがきっとできるはずだ。ポジティブなAlt-fetish.com読者は間違いなくそうであると信じる。
【注意】ある日突然「最終通告」と朱書きされた物々しいハガキが届く。あなたの「不良債権」について、後日裁判所の立ち会いのもと、弊社顧問弁護士と差し押さえに自宅へ直接伺うというような趣旨の文章が書いてある。連絡をしなければ、という条件付きだ。そこで連絡先を見ると株式会社○○債権管理センター(○○は普通、地名)などという差出人で、連絡先は、080ではじまる携帯電話番号が複数個印字されている。最近はやっている詐欺なので相手にしないよう注意を喚起したい。連絡したら最後、ろくなことが待っていないのでこうしたハガキは受け取ったら速やかに断裁後破棄処分すべきだ。詐欺というのは引っかかって損害を被っても法的にはだまされるほうが悪いという扱いしか受けられない。ところでこのハガキは次の瑕疵をもって法的に根拠がないことが分かる。まず「不良債権を裁判所が差し押さえにやってくる」という表現がペケ。携帯電話番号だけで加入電話がないところもペケ。会社所在地と投函された場所の相違もペケ。弁護士とか裁判所などポイントとなる単語の使われ方もペケ。どうペケかは利敵になる恐れあるので教えない。ひとつ言えることは、このハガキの文章は、受取人に何らの義務を法的に設定し得ないことはもとより、いかなる具体的事実も伝えていないという点だ。仮に借金がある人でも、この手のハガキを相手にする必要は一切ない。
Text by Tetsuya Ichikawa
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