拉致されて身体不自由における精神の自由

 国会議員が夏休みということで大挙して海外視察という名前の国費による海外旅行へと出かける。その予算は数億円となる。もちろんみなさんの税金によってまかなわれる。みなさんとは、自覚しているにせよしていないにせよ、喫煙、賭博、給与所得、消費、住宅クルマ購入、登記などありとあらゆる局面でたんまり税金をかすめ取られ続けている私たち国民のことである。また、自然人としての人ではないものの、税金を支払う主体としての資本金一億円以上の法人も、儲け(経常利益)のなんと50パーセント近くが税金で取られる。最近問題になっている中国の方々への、過去の犯罪の補償問題、遅々として進まないなかでひっそりと年をとっていく方たちのことをふと思った。
 昨年夏以来Alt-fetish.comの最大の懸案であった、MARQUISの新作(もう新作ともいえないくらい時間が経ってしまった)、「ビザールナースの臨床研修」(原題 The Bizarre Praxis)がついにリリースまで秒読み段階となった。この作品はいったいどのような内容なのか、今日はその話題である。
 目隠しをされた男女が車でどこからか拉致されてくる。ふたりが連れてこられた場所は、白いラバーワンピースに身を包んだ淫靡な2人のラバーナースが待つ廃工場のような場所だ。
 ラバーナースは完璧なメークを決めている目の覚めるような美人だ。ふたりがかりで、拉致してきた男女をラバーずくめにしてしまう。
 女は股にバイブを入れられたまま、ラバー袋に入れられてコンクリートの柱にくくりつけられてしまう。男は歯科医療用の拘束イスに据え付けられて、ラバーマスクをかぶらされ、ペニスを徹底的にフェラで攻められる。 美女のラバーナースが、ペニスにひっきりなしに唾を吐きかける。この所作は日本のAVでは絶対に出てこない。途中でナースのひとりが堪らなくなり激しく自慰をはじめてしまう。奴隷を前に壮大なマスターベーションを繰り広げるラバーナース。圧巻だ。
 さてこの男は射精を許されたあと、地べたに座らされて無惨にもナースたちに小便をかけられてしまう。ホワイトラバーの超ミニスカートのナースルックの美女ふたりが、立ち小便をする絵───。味わい深いシーンのあと男は車椅子に座らされてどこかへと処分されてしまう。
 今度は、柱に縛り付けられていた女への執拗な調教がはじまった。女もまたイスに固定され、極太のディルドーを入れられてしまう。
 攻める方が女なので、クリトリスへの刺激も心得ており、女はたまらなくなってもだえる。注射器や口を開いたままにする特殊な金属性の器具を使って強度のディシプリンを受ける女。コスチュームは透明ラバーキャットスーツである。
 女もまた調教が終わると車椅子に乗せられてどこかへと連れ去れれる。
 このビデオ作品はピーター(監督)がいうに、MARQUIS誌上もっともハードコアな内容だという。何しろ打ち合わせもしていないのに、その場の雰囲気だけで女優のひとりがマスターベーションをはじめてしまったことが、目の前で観ていたピーター(妻子あり)には驚愕だったのだろう。そのピーターの腰砕けの表情が、この作品のあるシーンに一瞬だけ写り込んでいる。これもまた見物のひとつかも知れない。
 このビデオ作品のリリースは今月中旬を予定している。
Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com
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