陳腐ということ、変態による冬ソナ展望

 母(50代)がビデオを観ている部屋から、ちょっと前のAVのストーリー部分にあるようなとってつけたような打ち込み音源のBGMが流れてきている。曲調はセンチメンタルで陳腐の極みだ。よもや母が筆者が部屋に隠しおいていた古いAVなんぞを見つけだして再生しているのかと駆けつけると……。
 その陳腐なのは冬ソナだった(ファンのみなさまごめんなさいっ! 主役の男性の方はかっこいいです、最高です。大好きです。ラバー着せたいですっ!)。
 バスでうつらうつらとしている美女。隣の見知らぬ男性の肩に頭をもたれかける。ふと目を醒ますと、その隣の男性はなんと美男子。忘れられない出会い───日本中の女性を席巻している韓国ドラマ冬のソナタの主人公同士が出会うシーンである。
 BGMの安っぽさ、そしてBGMがなぜか突然荒っぽいフェードアウトで途切れるのはなんだろう。それに全編に流れるせかせかした展開と安っぽい動き。陳腐というのはまさにこのことかと思った。三文オペラ、ソープオペラというのがあるがまさに冬ソナは現代のそれにふさわしい。
 よかった、はまらなくて。もっともはまっている人の大部分は女性(たぶん変態ではない)ときく。よい映画や文学に多く触れていれば、こんなNHKの海外ドラマなんかに染まる憂き目にはあわない。
 もっとも筆者とて同じNHKの海外ドラマでアリー・マイラブにかなりはまってしまったくちではある。
 誤解なきように付記するが、韓国だからダメとかは一切言っていない。筆者には韓国人の非常に優秀な友人が複数いるが冬ソナにはまっているとの話は聞かない。。
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Text by Tetsuya Ichikawa