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Maki Miyamoto
フェティシズムをテーマに果敢な挑戦をして見事栄冠を勝ち取ったデザイナーがいる

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Alt-fetish.comオリジナルキャットスーツ、マスクで。インタビューあり。

あらゆる創造物に宿るフェティシズム
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ラバーグローブ簡単改造法
指先をカットするとエロティックさ倍増!?

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 一貫してフェティシズムというテーマでファッションに挑戦し、第4回YKKファスニングアワードで優秀賞、卒業制作のショーで最優秀作品賞(グランプリ)を受賞するという見事な実績を残した学生がいる。大阪の服飾専門学校エスモードジャポンに通う宮本麻希、21歳(執筆時点)。フェティシズム、とりわけラバーをモチーフにした作品は「奇抜で衝撃的なテーマだが、すごくナイーブにできている」(YKKファスニングアワード審査員の山下隆生さん)と評判を博した。
 彼女がどうした経緯でフェティシズムに関心を持ち、テーマとしようと考えたのかは、じつに簡単な理由だと思っている。それは彼女がフェティシストだからだろう。少なくともフェティシズムについて、特別な感受性を有する女性、ということは間違いない。
 最初に彼女からAlt-fetish.comがメールを受け取ったのはアンケートフォームからだった。
「私は、エスモード ジャポンという服飾の専門学校の学生です。
私は常にデザインをする時にフェティッシュとゆうコンセプトでデザインしております。このサイトを見た時、とてもファッション性の高い、モードに通ずる所にとても共感いたしました。今、卒業制作をしているのですが、キャットスーツなどフェティッシュなものを絡めた物創りができれば、、と思っております。そこで、Alt-fetish様にスポンサーと言いますか、協力などしていただけないかなと思っております。突然なのですが、いかがでしょうか?モードで素敵な新しいフェティッシュを、創り出したいのです。協力して頂けませんでしょうか?」
 すごい本気でまじめ、そしてこちらを心底信頼してくれている、そんなメールであった。しかし、市川哲也がブログで日々、「オナニーだ」「ラバーフェチだ」「アナルだ」なんだと下品きわまりない言葉を連発し、売上のほとんどを直接的な欲望実現のためにあげているAlt-fetish.comの、いったいどこに「ファッション性の高」さを感じるのだろうと、私は恥ずかしさでいっぱいだったのである。協力なんてとんでもない僭越だ、この学生を裏切ることになるのではないかと、私は恐れた。
 しかしよく考えると、Alt-fetish.comとは、そもそも普通のアダルトサイトや、大人のおもちゃ屋、変態猟奇サイトとは一線を画した、ドイツのMARQUISの流れをくむハイセンスで高尚なものにしようという、当初の創業の理念を思い出し、また、Alt-fetish.com以外にこの学生に協力できるようなところもなかろうと思って、協力を申し出たのである。
 協力───具体的なその内容とは、彼女が卒業制作のショーで使うラバーキャットスーツを原価で提供することだった。彼女が所望した数は5体におよんだ。すべてグローブ、ソックス、マスク付きのフルエンクロージャーのカスタムメード品だ。しかも色は黒、白、半透明、黄色、赤というバリエーション。一個人でこれほど多くの発注ははじめてのケースである。発注に際してはミスがないよう本人と十分に打ち合わせをした。打ち合わせはメールで行われた。
 事務的内容を含め100回ちかい彼女と市川のメールのやりとりがおこなわれた。それは、21歳の若い学生、それもセンスあふれる素晴らしい女性が、フェティシズムをどのように理解しているのかを知る、またとない貴重な機会となった。彼女はフェティシズムそのものに深くこだわる、対象に耽溺してしまうタイプではない(着たそばから発射してしまう私のような人間を耽溺タイプの代表選手という)。むしろ、フェティシズムから、強い創作のエネルギーを得ようとするタイプなのである。
 まずは私の御託よりも、彼女のリアルなことば見て欲しい。なかなかの文才だ。
「私はモードファッションの中でデザインをしていきますが、今の国内ブランドの大手企業の作る服は好きではありません。ビジネスが一番というよりも、これから先、個性を大事にし、表現する事を続けていければと思っております。なので、そのデザイン活動の一部に、そういったラバーなども出来たらって思います。市川さんや、フェティシストの皆さんのその、熱意はとてもパワーが感じられ、とても得る事が多いです」(2004/10/7宮本メール)
「今日は、学校の講師(フランス人)とAlt-fetishの話しをして盛り上がりました。フランスでも、素敵なフェティッシュなショップがあったみたいで、有名デザイナーもそこに通っていたみたいです。講師もよく行ってたと言っていました。「フェチ」、万歳ですね。
よく考えたら、生きるってフェチである以外何でもない気がしてきます。全てはフェチである事から始まるんじゃないかな、、なんて考える今日この頃(笑)」(2004/10/7宮本メール)
「『Alt-fetish.comというサイトは、変態、ビザールファッション、モードがごっちゃになっているのではないかという反省は常にある』とありましたが、それはきっと、Alt-fetish=第三のフェティシズムを目指しているからだと思います。このサイトは、今までになかったとても新しい、個性的。今まであった事を真似たって、ファッションでも、サイトでも魅力的ではありませんから。こういうサイトだからこそ、私もまた、惹かれたのでしょう。『もっともそれが個性となり稀少性となって独自の存在感をもたらしている点は否めない』と市川さん自身も認識しているように、その考えを強く、揺るぎないものとして持ってずっと続けていて欲しいです」(2004/10/10宮本メール)
「ラバーは、学校の友達なんかに見せてみても、やっぱりカッコイイって興味持ってくれる子も多いですから、今よりもっと広まるはずです。服と絡めるとなると洗濯や、保存の仕方など問題点はありますが……。でも、ファッションを通じてより多くの人がフェティッシュを知り、フェティッシュをポジティブに捕え、日本でもフェティッシュカルチャーが盛んになる事が、嬉しいですよね。
そこから、本当のフェティシストが生まれていく、、しかもセンスの良い変態さん☆やっぱり、ポジティブに捕えて欲しいですよね。」(2004/10/18宮本メール)
「キャットスーツ達、到着致しました!! で、早速、着てみましたよ〜 今日は、透明キャットと黒キャットに挑戦でした。第二の皮膚みたいな感じが分かってきました。私は、結構グローブ(指先)の形の綺麗さに感心しました。エロティックだと思いました
そして、ラバピカ! あれは、いいですねー。着やすくする為にもいいですが、着た後にさらに体中に塗る感じがまたエロティックです。光沢感もかなり出るし。黒って、私は普段着でも多いのですが、何故惹かれるのでしょうか?? 市川さんは、黒プラス、ピカピカに惹かれていますが、黒の魅力は何だと思いますか?? ってそんな事を考えたりもしました。キャットスーツのフィット感、、あのファスナーを締め上げる時がたまらないですよね? ファスナーを締めるまでは、フィットしてるな、でもまだ余裕ありなんですが、ファスナーを締め上げる時のラバーの張り付く感じ。飲み込まれる感じ。ボディラインがくっきりと成型されるみたいに、視覚的にも訴えてきます。そして妄想も大事でしょう。またインスピレーションの源の発見です。きっと、一回二回と着る度に新しい発見があるでしょうね」(2004/11/18宮本メール)
(ラバーを着た写真に寄せて)「黒なんかは飲み込まれる度に、恐さを感じる位でもあります。けれど、同時に“美”も感じるんですよね。不思議な魅力です。“美”、美意識について考えさせられる機会でもありました。この写真から誰かがまた、個性を尊重し、楽しむ選択肢をまた一つ増やす事ができる事を願います。空虚な時代からの脱出です」(2004/11/19宮本メール)

「キャットスーツは、やはり奥が深いです。でも、率直に視覚的に“かっこよさ”も訴える。きっと、フェティシストには、センスの良い人達が多いでしょうね。自分なりのセンスを持つというか。視覚的なものを大事にする、完璧に装ったり、酔いしれたり。素晴らしいです」(2004/11/20宮本メール)
(市川哲也のブログhttp://alt-fetish.cocolog-nifty.com/fj/2004/11/post_13.htmlに寄せて)「今日のブログ読まさせて頂きました。オタクとファッションについて───同感です。
 前に、尊敬するデザイナーさんから、「宮本さんは、オタクっぽくていい!」って言われたんです。私は、「オタク!?それって褒め言葉ですか!?」なんて言ってて、デザイナーさんは、「最高の褒め言葉だ」って言ってました。その時は分かっていなかったのですが、最近になってその言葉の意味がよく解るようになったんです。
 今、最先端で活躍しているデザイナーさんのインタビュー記事で「昔から、死体写真を観るのが好きだった」って言ってて、「犯罪者にならなくて良かったですね」って記者に言われ、「紙一重ですからね」って答えていたんです。その人の服は、“グロさ”が上手く使われていて、その“グロさ”がまたその人の独特な美しさになっているんです。
 ただのオタクと、アーティスティックなオタク、、本当に紙一重だと最近思っていたんです。市川さんもそんな事をブログに書いていて感激でした。例えばコスプレだって、完璧に装うのなら、私だってやってみたいです。あのオタクな精神を上手く利用すれば、かなり素晴らしい表現者になると思います。傍観しているのではなく、自らの手で、オタクな精神で何かを表現すれば、それは独自の世界で、オタク精神こそが付加価値をつけるものになるんですよね。オタク、フェティッシュな精神以上に素晴らしいものはないと私は思います。ルイ ヴィトンとコラボレーションした村上 隆だって、言っちゃえば、ただのオタクでしょう。だけど、彼は自らの手で変態な妄想を人に危害を加えずに、形にした。
 ファッションだって、ただ単に着飾るだけではなく、TPO、他人への配慮があるのです。ファッションにだって自身を見失って溺れてはいけません。自身の精神を大切にした上で、服を着る=表現するのです。
 全てにおいて、傍観しているだけじゃいけないんですよね。傍観しているだけでも病んでしまいそうな現代ですが、、だからこそ、ただの傍観者ではなくそこから、一歩踏み出した表現者になるべきだと思います。
 まだ何の力もない無力な私ですが、少しずつでもそうなっていきたいです。傍観しているだけでは、大切なものも掴めないですからね、きっと。自分が存在していて、こう思っているんだっていうサインを大切な人には気付いて貰わないと。感じて貰わないと。孤独を感じる時には、誰かに手を差し延べて貰わないと。誰かが孤独を感じる時には、自分が手を差し延べないと。せっかく生きてるんだから。」(2004/11/27宮本メール)
「市川さんの写真、陳腐なんかではないと思いますよ
勿論、まだまだ完成度を高めるという事は可能だと思いますけれども。ラバー素材への光の当て方の工夫、光と影、黒、テカテカの引き出し方、、幾度もの挑戦、工夫があっての事だと思います。
果てないように、、、なども(笑)
 そして、1番大切な事は、表現してみよう、という気持ちだと思うのです。服でもそうですが、服が好きである人は多いものの、本当の意味で表現して発表してみようとする人は、少ないのです。
市川さんの、表現してみようとする気持ちこそが、1番の重要ポイントであると思います。
 何を表現するか、ではなく、どう表現するか、、何を表現するか、にも辿りつかない人が多いのです。
 表現する、クリエーションする、挑戦してみる気持ちが何だか世界を救う気がします。大袈裟かもしれませんが、、そういう、気持ちがないと楽しくないですよね?
 市川さんの“FETISH”表現し続けて下さい。
 もうすぐ届くと思われます写真、私なりの“FETISH”を表現しました。キャットスーツの使用は、結局一体のみになってしまいましたが(もっと体数が創れれば、もっと使いたかったですが、、)他の方法での“FETISH”の解釈、私なりにしてみたので、是非見て下さい。それでは」(2005/3/27宮本メール)
 というわけで、その作品をご覧いただこう。


A……レザーワンピース。ヌメ革を使用。レザーをボディーに沿わせて成形し、その上に、レザーカービング(彫刻)をして、タトゥーイメージの柄を作った。その後、カービング部分を着色。

B……シルバーワンピース。YKKファスニングアワード優秀賞受賞作。黒のリブニットの上に、シルバーの泊を貼っている。パンツは、黒のメタリックの泊を貼って加工し、ラバー感を出した。切り替え線には、コンシールオープンファスナーを使用。

C……タンクトップ、スカート、キャットスーツ、アクセサリー。ラバーキャットスーツの上に、ニットのタンクトップ(ボンデージのイメージ)と、レザーカービングして着色した黒のスカートをはいている。ブレスレットもレザーで作成。

D……デニム、シャツ。スワロフスキー・メタルを2000個くらい使ってモチーフを作ったものをシャツのバックに付けている。デニムのポケット、ベルトは、レザーカービングをしている。始末は、すべてレザーレースでハンドステッチしている(袖、脇なども)。

 2005年4月以降、宮本さんは就職する。「卒業してからは、自分の好きな会社(というよりアトリエ)で働かせていただきます。とてもこだわった物創りをしている所で、小さい所ですが、パリコレではジャックヘンリーというブランドで、コレクションの中でアクセサリーデビューをしています」
 彼女は今後も、フェティシズムというテーマに真摯に取り組んだものづくりで活躍を続けることだろう。
 パリコレでは、大手メゾンが普通に着られる服や、よく売れる小物といったリスクを取らない商品政策で縮小均衡に陥ろうとしている評を耳にする。そうしたなかで、提案力のある見たこともないような作品をこうして作り、成功している宮本さんは、私たちフェティシストにとってのみならず世界が必要とする人材、こういっても過言ではない。
 私たちはともすれば情報の海のなかでおぼれ、なにかに熱くなる、こだわるということをまったくしない状態、ニュートラルな状態に安逸しがちである。しかし、私はそれは非常にもったいない話だと思っている。これだけ平和で、先進国で豊かなこの日本に生まれてこられたのだから、そして人生はたったの数十年しかないのだから、なにかに夢中になってみないと本当にもったいない。もちろん何もしないという選択肢も認められている。しかしやはり与えられた機会がこれほど魅力的な時代はないのだから、なにかに挑戦して、それを続けてみてはどうだろう。2年も続ければいっぱしの、その道の人間になれるはずだ───宮本さんの、力のある作品に込められた彼女の費やした時間と苦心を思い、そしてまた彼女とのメールのやりとりを通じ、私はあらためてこんな生き方、考え方もあるのではないか、そんな風に思った。2005/3/28 市川哲也

 

 
 
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