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◎緊急消費者リポート!
安いPVCキャットスーツに騙されないための重要知識
取材・文/市川哲也

 最近、ラバーではない、ポリウレタンコーティングのキャットスーツ(PVCキャットスーツとかいわれているもの)は国内でも1万円以下で手にはいるようになっています。安くていい物が市場を席巻しているのならば結構ですが、実際私が着てみた安い中国産のキャットスーツは生地がひどい、縫製がひどい、伸びがひどいという3つのポイントを備えており、とうていオススメできるものではありませんでした。以下に消費者リポートとして、最近流行の廉価なキャットスーツの詳細を報告します。
【お断り】以下のリポートは、無作為抽出で実施した消費者リポートです。したがって、たまたまALT-FETISH.comがサンプルで仕入れたあるメーカーの商品がそうだったというだけで、ほかのすべての安いキャットスーツが、または中国産のキャットスーツが、すべて以下のような特徴を備えているとは言えません(安くてもこのリポートに書いてあるようなもの以外のものもあるという蓋然性を否定するものではない)ので、くれぐれも誤解のないようお願いします。

(中国産キャットスーツの特徴その1)
生地のコーティング量が少なく安っぽい
 キャットスーツは黒光りする光沢が命です。中国産のものは生地表面はザラザラしていたり、部分的にマット(ツヤが少ないか、またはまったくない)になっていたりして、光沢は今ひとつです。ざらついているのは、コーティングの塗布量が少ないので裏地のナイロンの地目が見えてしまっている状況です。

生地表面の拡大写真。
写真の左側「AF商品拡大」がALT-FETISH.comのオリジナルキャットスーツ。なめらかだ。右が中国産キャットスーツ。ザラザラとナイロンの地目がよく見える。中国産キャットスーツは、ポリウレタンのコーティング量が場所によってムラがあるなど、生地の品質の安っぽさが顕著。

(中国産キャットスーツの特徴その2)
縦方向にはまったく伸びない
 ストレッチ素材とか、PVCとかうたっていても、縦方向には伸びないという点には注意が必要です。オリジナルキャットスーツならば、生地は縦(丈)、横(幅)それぞれの方向に伸びます。中国産の「PVCキャットスーツ」は横方向にしか伸びません。タテ(丈)方向には一切伸びないのです。その結果、ある最悪の事態を招きます。その事態とは、結局着ることが出来ないという事態です。キャットスーツのように身体のラインにピッタリのものを着る過程では、腕を通す段階で上半身の生地をかなり上方へ伸ばさないとなりません。そうしなければ軟体動物でもない限り、腕を袖に入れ込むことが出来ません。中国産のものは、恐ろしいことに肩のところまで上がってすら着ませんでした。太さに対応するために横方向には伸びるのですが、縦方向には伸びない。これはキャットスーツという商品の特質上、致命的な欠陥といってよいでしょう。中国産PVCキャットスーツを着るためには、自分のサイズよりもかなり大きなものを選ばなければ着ることが出来ないでしょう。そして、その結果着られたとしても、かなりブカブカな着心地でボンデージの快楽とはほど遠いものとなるはずです。


↑ALT-FETISH.comオリジナルキャットスーツを床において片方を押さえ、縦方向(丈方向)に伸ばしてみる。15センチ近く伸びた。ALT-FETISH.comオリジナルキャットスーツは、上のファスナーと股のファスナーが分かれている。腹の部分は生地しかないので、そこで伸びを稼ぐことが出来る(ファスナー自体はあまり伸びない)。ちなみに、中国産のものはファスナーが股部分とつながっているのに加え、生地自体も一切縦方向には伸びない。伸びないため、よほど身体を柔らかくしないと着られない。

(中国産キャットスーツの特徴その3)
◆粗悪な縫製
縫製のクオリティーが劣悪です。随所の縫い端から、糸がそのまま数センチずつ伸びた状態で、まつりが十分にされておりません。したがって、そこからずるずると縫い合わせが拡がり、解体がはじまるのです。もはや、一度か二度着て、捨てる物と割り切るしかないようです。


↑一センチ幅における縫いの数の差は歴然。製品の耐久性に大きな差が出ます。


↑いずれも中国産。ファスナーのトメの部分はあて布がしてあるだけという信じられない状況(ALT-FETISH.comのものは、何度も往復して頑丈に縫いつけてあります)。袖の部分の仕上がりも汚く、今にもほつれそうで不安です。


【左写真】襟元の比較。AFのほうが縫いが細かい。また、ファスナーの取り付けもしっかりとしており、美しい仕上がり。AFのほうが頑丈なのはいうまでもない。【右写真】ファスナーの比較。中国産のファスナーはつまみ(スライダー)が小さい。縫いつけも本体に一重にしか縫っておらず不安。ちなみにスライダーにはXCCという聞いたことのないメーカー名の刻印が。

 ALT-FETISH.comではキャットスーツこそまさにこのジャンルの、フェティッシュボンデージプレイのマストアイテムであると考えております。まさに最重要アイテムです。そこで、今回、中国の大手のキャットスーツ工場から、サンプルを取り寄せて、現在世界中で出回っている一万円以下の廉価PVCキャットスーツの実態を調べ、上述したとおりの重大な欠点を発見した次第です。
 この大手工場はラバーキャットスーツ、PVCキャットスーツそれぞれ作っており、たいへんな実績があります。レスポンスもよく、ラバーキャットスーツはこちらから仕入れる予定もあります。今回問題にしているのは、ラバー製ではなく、PVCキャットスーツのほうです。ラバー製のスーツなら、ゴムがタテヨコに伸びるので着られないという事態は起こりませんが、今回問題にしているポリウレタンコーティングナイロン(世間でいわれているPVC、実際にはポリウレタンコーティングナイロンとは異なる)の中国産スーツは、キクラゲや歯磨き粉に有害物質を入れて平気で出荷するようなかの国のお国柄、国民性をよく反映した驚くべき商品でした。
 ALT-FETISH.comの賢明なる読者諸兄ならば、間違っても安いからといってこうした粗悪品を買うような愚は犯さないはずだと信じてやみません。もちろん、一度きりしか着ないので安いものをということならば中国産も結構でしょう(着ることが出来るサイズならば)。しかしALT-FETISH.comはハードなラバーボンデージの愛好家のためのサイトです。少なくともALT-FETISH.comのお客様にはこの中国産のPVCキャットスーツは向かない、これだけは間違いありません。
 

※ALT-FETISH.com以外で売られているすべてのキャットスーツが上述したような特徴を備えているとは限りません。
※安いキャットスーツのすべてが中国産とは限りません。また、中国産ならすべて粗悪であるとは限りません。
※ALT-FETISH.comのオリジナルキャットスーツも、何度も着用を繰り返したり、サイズが合わない人が無理矢理着れば、表面のコーティングが剥がれます。また、この生地は経年変化をします。詳しくはこちらのページをご覧下さい。

 

 

 
 
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