ALT-FETISH.comのショールーム【東京都小金井市】 ALT-FETISH.comトップページへ
ショッピングはALT-FETISH.jp
携帯はこちらALT-FETISH.jp/m/
 
homeabout us 注文方法個人情報取扱とご利用規約お客様の声
ラバーフェティシストのためのセレクトショップ オルタフェティッシュ

 特 集

お客様の声 投稿ページ
お客様からお寄せいただいた写真・文章を公開。ぜひあなたも!

ギャラリー
Alt-fetish.comだけで見られる独自撮り下ろしフォト

ラバーキャットスーツ着用モデル募集
ユニークなビジネスモデル、理解できる方のみ

フェティッシュ・サイト・ディレクトリ
世界のラバーフェティッシュホームページインデックス

ラバーで有名になる
自分メディアの作り方、たのしみ方

コンタクトアーカイブス
イベント取材とメディア被取材リポート

乾はるか
ビザールコミックの金字塔著者

ラバーフェティシズムについて
フェティシズム全般に対するAlt-fetish.comの考え方。

トークイベント
読者とのラバーフェチ談義

安いPVCキャットスーツについての重要知識
中国産の安いPVCキャットスーツは伸びが悪く着られないことも

無料でフェチ画像をゲットするには
ラバーフェティシストのためのflickrの使い方レクチャー

コスプレイヤー、ラバースーツに出会う
コスプレ撮影会への衣装協力レポート
ラバーをはじめてまとったコスプレイヤーの物語

ラバー女装マニュアル
ラバー女装者板野さくらさんインタビュー

愛とラバーフェティシズム
実録、カップルによるラバーフェティシズム、市川哲也とのコラボレーションも!

定番ブーツを注文!
人気のブーツをお取り寄せいたします。サイズも簡単に選べます。

ラバーマスクの選び方
Alt-fetish.comが販売する豊富なバリエーション、間違いなく選ぶ秘訣を大公開。もう、サイズ選びで迷いません。

トータルエンクロージャープレイはエクササイズだ!
その効果と注意点。

男が履きたいブーツ投票
男が履きたいブーツアンケートの結果を写真とともに発表

ブログ フェティッシュジャーナル
ALT-FETISH.com公式ブログ。同内容をメルマガ「フェティッシュ・ヴォイス」でも流します。

Maki Miyamoto
フェティシズムをテーマに果敢な挑戦をして見事栄冠を勝ち取ったデザイナーがいる

mistress yurika
Alt-fetish.comオリジナルキャットスーツ、マスクで。インタビューあり。

あらゆる創造物に宿るフェティシズム
フェティシズムを具現した素晴らしいビジュアルを紹介

ラバーグローブ簡単改造法
指先をカットするとエロティックさ倍増!?

Topへ戻る

メディアとしての衣装
───ジェンダーミックス・ジェネレーションが選択する表現ツールとしての被服行動を考える

■フェティッシュな服に込められたメッセージ

フェティッシュファッションのカウンターカルチャー的傾向が世界的な規模で観察されている。たとえば映画「PREACHING TO THE PERVERTED」(1997年イギリス。邦題「プリーチング」)ではSM行為が違法とされているお堅い国、イギリスのSMクラブが舞台。保守派の国会議員やマスコミの糾弾を、クラブを主宰する女王様が活躍して困難を克服し、営業を続けるという話なのだが、クラブのショーやプレイの描写では、最先端のフェティッシュファッションを見ることができる。主人公タニヤはその強烈な存在感と魅力で、観客をアブノーマルな世界へと引き込む。それを可能にしているのが、彼女が身にまとうゴム製の近未来なデザインのキャットスーツである。この映画では、服に反体制という強いメッセージ性が込められている。
 人間の身体以上に、強い性的パワーを持つものをフェティッシュという。魅惑的なもの、関心を捉えて離さない対象としてみられたものや服がフェティッシュだ。このフェティッシュな力を服に込めて、その時代、時代のマイノリティーたちが自らをアピールし続けてきた。
 彼らマイノリティーが強い愛着を持ってメッセージ性を込めて着たアイテムは時代によって移り変わっている。ヨーロッパの中近世にはレース製のタイトなコルセット、ガーターとストッキング、異常に高いピン・ヒール。60年代にはイギリスで今日のフェティッシュファッションのルーツになるような革やビニールでできたスタイリッシュなファッションが登場し、ヴィヴィアン・ウェストウッドやゴルティエらの手によってファッションとしての市民権を徐々に獲得していった。
 フェティッシュファッションはイギリスでは「PERV」といわれている。「エロティックなまなざし」という意味だ。イギリスのエロティシズムは有閑貴族らが長い時間と手間とコストをかけて発展してきた長い歴史がある。その歴史はSMプレイと不可分だ。プレイは外部から閉ざされた城や館で、秘密裏に執り行われることがほとんどであり、外部に漏れない分、その怪しさはひときわ恐れられた。
 冒頭の映画「プリーチング」でも古い城を借り切ってショーを行うシーンがあったが、秘密クラブ的な色彩はフェティッシュファッションの重要なポイントとなっている。しかし今では、クローズドなマニアックさを象徴するフェティッシュな服たちが強い個性を手軽にアピールできる服として一般の前衛的な人たちに受け入れられ、積極的に選択されている。

■キーワードは「カミングアウト」

 今日、レザーやビニール素材の服、密着するブーツが即SMを連想させることは少ない。西欧の伝統的なエロティックカルチャーのイメージが、著名ファッションデザイナーの功績で見事に払拭され、いまや特別にオシャレを決めるシーンでのマストアイテムにすらなっている感がある。
 興味深いのは、フェティシズムの歴史と今日的フェティッシュファッションの表層が、ルーツが同じにも関わらず著しく乖離または切り放された状況ゆえに生じている諸現象である。
 そのもっとも顕著な例が日本で98年ごろから見られるようになった女子高生の「ゴングロ」ファッションだ。
 「ゴングロ」ないし「ガングロ」は日焼けサロンで人工的な日焼けを顔に起こさせて、白などの常軌を逸したメイクで目元やくちびるを強調した顔のこと。ゴンとかガンというのは黒さの強度で、他にバチなどがある。雑誌「egg」が主な発信元だが最近はテレビでも取り上げられている。
 ゴングロと合わせて彼女たちはフェティッシュなファッションを愛用する。ブーツや、ビニール素材の服、身体のラインをピッタリと浮かび上がらせる服、ミニスカートなどからだにエロティックな分断を起こさせる服である。
 僕たちが無視できないのは、「ゴングロ」とフェティシズムのあまりに強い類似性だ。社会のマイノリティーたるコギャルがフェティッシュ化する事態の意味を考えていたところ、AZZLOの山崎シンジ氏の次のような言葉に出会った。「一般的にはフェティシズムはネガティブでマイノリティといったイメージが付き物だったと思いますよ。ただ、90年代に入って、音楽やモード、そしてクラブ・カルチャー等の都市的環境の変化にともなって現れたジェンダー・ミックスな世代、彼らの持っている意識は、セクシュアリティやエロティシズムそのものにも変化をもたらしました。つまり今では、ゲイ、レズビアニズム、キャンプなドラッグ・クイーンやトランス・セクシュアルなどの衣装倒錯を含めて、少しずつではあるけれど、カミング・アウトする人々が増えてきた」
 ここでのキーワードは「カミング・アウト」ではないだろうか。自らに内在する性役割のカオス的状況、違和感を、フェティッシュファッションが手っ取り早くイメージ化し、メッセージとして他人に伝える。ゴングロもまた、彼女たちが持ちうる唯一のメディアである。何がそこから発信されるか。そこに何を読みとるかが僕たちの課題ではないだろうか。2001.6.27

 
 
Copyright (C) Fatigue, Inc. All Rights Reserved. 禁無断複製・リンクフリー